船を建てる 下
こんな作品が10年以上前の老舗少女漫画誌で連載されていたなんて!
海辺の街で暮らす2匹のアシカ、コーヒーと煙草。
ムダのない線で描かれた物語は、一編一編が良質の短編映画のように読む人の脳裏に深い余韻を残します。
下巻には旧版4巻〜最終巻までを収録。散らばったピースが集められ一つの物語が現れる終盤の手腕に脱帽。
崩壊と再生、罪と許し、そしてパレードの終わりと新たなる始まり。
新しい装丁もかわいらしいです。カラー頁3Pが描き下ろされています。ぜひ一読を。
どろんころんど (ボクラノSFシリーズ)
かつてのジュヴナイルを思わせるローティーン向けSFシリーズ、「ボクラノSF」の一冊。このシリーズ、どうやら本書以外は復刊のよう。
この著者の持ち味といえば、常識というか世界を認識する大前提を揺さぶられるディックの作品のようなあの読書経験を、空気系ともいうべき日常の描いた世界のなかで味わわせること。その舞台は、すこし・不思議(すなわちSF)な世界。
少女型アンドロイド(物語ではセルロイドと)にしてイベントコンパニオン、アリスの一人称で語られる物語の舞台は、人が姿を消した泥だらけの世界。アリスは宣伝する商品、亀型ロボット(レプリカメ)の万年一号とともにどろんこの世界を旅し、人の行動をなぞる泥人形のヒトデナシとともに人間の姿を探し求める。
模造亀(レプリカメ)もヒトデナシも泥だらけの世界も、北野作品(『かめくん』、カメリ・シリーズ)ではおなじみのモチーフ。ティーン向けのためか、いつもは解説されない作品世界の姿が、登場人物のひとりの口から語られることがかえって新鮮。もっとも、それが全貌でも事実でもないのかもしれないけど。(何せ結末にどんでん返し、すごく地味な)
世の中何が正しいのか判らないけど、前には歩いて行きたい(かつて少年だった)大人たちにお勧め。もちろん少年たちにもおすすめ。前向きな気持ちにさせてくれる一冊。
トミカヒーロー レスキューファイアー オリジナルサウンドトラック
「レスキューキング」だけの為に購入。
主題歌CD2枚購入後に、レスキューキングだけどうしても欲しかったのですが
シングルで発売されなくて、よく探したらアルバムの中に。
レンタル店にも、このアルバムが並んでいなくて、入荷の予定もないと言われ
悩んで悩んで(値段が値段だったので^^;)購入しました。
高かったけど、初めて夢中になったヒーロー作品だったので
思いでもあり買って損はなかったです。