新・子どもたちの言語獲得
この本は、最近の言語獲得理論を踏まえ、かつ、平易な説明を行っています。もちろん論者によって異なりますが、本書の理論的前提には認知言語学の動向、とりわけトマセロやギブソンの理論があります。このコンパクトな分量に、これだけの情報を載せたものだとおどろかされます。大学で近年の言語学の動向をおさえるのにも、最適な良質の本です。
超力戦隊オーレンジャー VOL.1 [DVD]
1995年から1996年に放送されたスーパー戦隊シリーズ第19作目「超力戦隊オーレンジャー」のDVD第1巻が登場です!!この巻には第1話「襲来!!1999」〜第12話「爆発!!赤ちゃん」までの12話が収録されています。実はこのオーレンジャーはゴレンジャーから数えて20周年にあたる作品でした!当初はハードなシリアス路線だったのですが社会情勢の影響により途中から路線変更を余儀なくされた作品のひとつです。そのためか視聴率はあまり良くありませんでした(好きなだけに寂しい気持ちです)が今だからこそ分かる良さがあると思います。また、出演者も今だからこそすごいメンバーだった事が伺えます。一例として次の方達をあげておきます、宍戸勝さん(オーレッド)さとう珠緒さん(オーピンク)宮内洋さん(三浦尚之参謀長)大平透さん(皇帝バッカスフンド声)松島みのりさん(皇妃ヒステリア声)関智一さん(皇子ブルドント声)肝付兼太さん(執事アチャ声)他です。ゲスト怪人の声優さんも見逃せない方が多数おります。また、オーレンジャーのメンバーが公的機関の組織であり戦いのプロであったり、登場する巨大ロボットの数も戦隊シリーズの中では比較的多い作品であるなどの特徴もあります。オーレンジャーが好きな方はもちろん、初めて知る方にもオススメしたいです!!なお第5話には声優の富沢美智恵さんが火野先生役として出演してます。
映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術
別冊宝島を後生大事に使ってきた者としては、待望の翻訳版です。
映画の事例も近年のヒット作を中心に詳しく記してあります。
脚本家志望の人には、ぜひとも手にしてほしい内容です。
映画をより深く知りたい、味わいたいという方にもオススメです。
浮世絵の歴史
浮世絵が好きで、様々な絵師の残した作品を美術館で鑑賞していますが、それだけでは知識の体系化が難しいので本書のような浮世絵の通史を解説した書籍で勉強しています。
そのような使い方としては実にコンパクトによくまとまっています。266の掲載作品ですので、ほとんどの絵師はカバーしています。その代表作の全てを掲載するのには、ページが足りませんし、いくらオールカラーだといっても、A5版のサイズに3つくらいの図版を載せているので判明しずらい絵柄もありました。
とはいえ、このように比較的廉価でハンディでありながら、体系的に浮世絵を学ぶことができる類書を知りませんので、現時点で浮世絵の参考書としては有用だと思っています。
参考までに、章だてを紹介します。江戸庶民の絵画―浮世絵、浮世絵誕生の前史―近世初期風俗画と寛文美人図、浮世絵の誕生、錦絵の開花、浮世絵の黄金期(美人画と役者絵の大成;寛政画壇の人気絵師)、浮世絵の爛熟(奇想と幻想;風景画・花鳥画の新境地)、浮世絵の残光、現代の浮世絵をめざして―創作版画と新版画の運動、その他に巻末には、錦絵の色摺順序・浮世絵版画の諸形式・浮世絵年表・絵師生没年表・主要浮世絵師の系譜・掲載作品データ・浮世絵版画の標準寸法・参考文献・略伝付絵師索引ほかが掲載してありました。
とにかく、本書を通読した後は、掲載してある素晴らしい絵師の残した実際の浮世絵と対峙することをお勧めします。色合いや雰囲気が微妙に違うことがありますし、なにより絵師や摺師の思いが感じられると思いますので。