特選 吉朝庵 第2巻 [DVD]
吉朝の落語を見ていると、とにかく楽しい。それは最初にきちんと認めよう。でもその上で、このDVDには失望しているので、あえて嘆きの★3個。
失望したのはこの第2集の演目。『愛宕山』はいいとして、『狐芝居』(小佐田定雄作)ってのは…。名作だとしても(私はそう思わないが)、新作を収録している場合か?
吉朝の忠臣蔵ネタの芝居噺なら、誰が考えたって『七段目』が先だろう。古典を踏まえて、初めて新作は面白いのであって、順序を間違えてはいけない。
この演目は第1集に続いて小佐田定雄の選らしいが、ハッキリ言えば、自分の作品を選ぶというのはどういう神経なのか。見識を疑う。
生前に出たCDでは(吉朝自身が収録演目を選んだはず)、『愛宕山/七段目』という組合せになっている(「吉朝庵・その4」)。
これが、10枚組とか20枚組の全集の中の1枚で、吉朝の「芸の一面」を紹介する意味ならまだ許せる。しかし、単発のDVDしか出ない現状では、演目も芸も「絶品」と大向こうを唸らせるものを揃えて、まず実力の高さを証明しておかないと、将来、吉朝という噺家は誤解されてしまう。
折しも、『落語研究会 柳家小三治全集』(10枚組)が発売された。
吉朝のDVDも、「平成紅梅亭」より先に、「落語研究会」の映像から出してもらえないものか。BS-iの追悼番組の3席(『河豚鍋』『不動坊』『蛸芝居』)だけでもいい。
もう一つ不思議なことは、吉朝のDVDに入れる映像の選定に、米朝の意見を聞いた形跡が感じられないことだ(米朝の意向なら、TBSも落語研究会の映像を提供したかもしれない)。
米朝の意見を聞かない関係者もおかしいし、愛弟子の最高の映像ではないDVDが出るのを、黙って見ている米朝もどうかと思う。頭を下げながら言うけれど、でも言わずにはいられない。
永久保存レシピ 一流料理長の 和食宝典 ―私たちへ300レシピの贈り物 (別冊家庭画報)
この本を買って一週間ですが、最初は難しそうで、見ているだけでしたが、
見れば見るほど、食べたくなるものが乗っている!!
満を持していざ、キッチンへ・・・
思いのほか事細かくアドバイスが的確なので、つまずくことなく完成しました!
初めてなので作りやすそうな鯖の味噌煮にしましたが、これまで食べたサバ味噌の中で1番でした!
この本のアドバイスのおかげでしょう。
また、おもてなし料理も、普段使いの両方使えます
他のメニューも作りましたが、全てがおいしいので、お料理教室に通っている様な感覚だと思いました。
この本は私のバイブルにしたいです
魯山人味道 (中公文庫)
日頃グルメ雑誌やブログを見ていて「?」と感じる事が多い。絶賛されている店が案外美味しくなかったり、有名人が通っている店でもたいしたことなかったり。常々疑問に思っていたが、魯山人の本書を見て納得「東京人の舌は杜撰である(中略)だから東京好みは俗になりやすいのである」これだ!!!
私は西の育ちなので、京都と東京を両方知る魯山人の意見にはいちいち同意を禁じえない。ましてそれを戦前(昭和ヒトケタ)の時点で喝破していたのだから恐れ入る。もしも存命であれば、是非とも弟子入りしたかった。。。と思うほどである。但し全編にわたって一方的に東京人を貶めているわけではない。きちんと評価すべき部分は本書で評価されている。要は「東京がナンバーワンと思うのは大間違い」ということである。
本書の記事から戦争を経て70〜80年が経過し、東京人も3〜4代を迎えていることだろうが、果たして舌は進歩したのであろうか?
答えは否であろう。本書の著された時点で、魯山人は既に手抜き料理や素材を破壊する自己流料理、農産品の粗製乱造の風潮などに警鐘を鳴らしているが、現在益々その風潮は強い。おまけにそれらの良し悪しも充分に審査せずツイッターやブログの垂れ流し。
食が豊かになり、情報も比例して氾濫している今、彼の書を刮目して読むべきだと思う。特に飲食店経営者・三流ブロガー・自称グルメレポーター・自称グルメ雑誌の編集者は深く反省するべき部分が多いと思う。是非彼らには一読してもらいたい。
おとしばなし「吉朝庵」 その4 愛宕山/七段目
2005年に急逝した吉朝を惜しむ人は多く、ファンの声に推されて、ぼつぼつDVDも出てはいるが(10月24日に第2集発売)、もともと良質の映像は多くは残っていないと思われる上に、いろんな経緯で?、残された映像の中の最高のものはDVD化される見込みが薄い。
となれば、現時点で吉朝落語の真髄に触れるには、生前に発売された(当然、吉朝自身が演目と音源を選んだと思われる)CDを聴くほかない。
『七段目』は、忠臣蔵ネタの芝居噺の中では白眉の名作。芝居に熱中する若旦那が、父親の小言に、いちいち芝居のセリフで口ごたえする場面の可笑しさは絶品。芝居を楽しみながら、それで遊んでしまう古典のパロディ精神は、生半可な新作の及ぶところではない。
もう1席の『愛宕山』は、上方落語定番の大ネタだが、春の京都の情景、多彩な登場人物の描き分け、クライマックスに向けての盛り上がりと、一分の隙もない名演だと思う。
あえて比較すれば、DVD第2集の『愛宕山』も良い出来ではあるけれど、このCD(2000年収録)を聴くと、DVD(1996年収録)の40歳前後の芸より、吉朝はずっと高い次元に到達していたんだなあ、としみじみ思う。
水滸伝 DVD-BOX
当時リアルタイムで見ていて是非もう一度見たい!と思っていました。
とかく古いドラマは、場面展開が遅いものが多く、その為か当時より楽しめない物が多いのですが。水滸伝は、場面展開もスピディーで今見ても充分過ぎるぐらい面白いです。当時は、元祖ジャニーズあおい輝彦さん演じる史進が派手さ、かっこ良さで印象に残っていたのですが。改めて見てもやっぱりかっこ良い!
アウトロー物が好きなのは、多感な時期に水滸伝を見ていたのが原因かも。少しも古臭さ、ケチ臭さを感じない素晴らしいできだと思います。