携帯版 ドイツ語会話とっさのひとこと辞典
外国語で会話したりメールしたりする時、自分が使おうとしている言い回しや単語が丁寧な場面でこそ使われるべきものなのか、それとも仲間内限定で使うべき表現なのか、俄には判断が付かず、どうしたものかと逡巡することが多いのですが、この辞典は、日本で生まれ日本語だけで育った者にも、対応する日本語訳を見ることで、そのあたりの判断・取捨選択がしやすいように作られているので、とっても便利です。
感情を伴う表現が場面ごとに豊富に収録されているのも特徴的なところと思います。日常的な挨拶表現ひとつとっても気遣いが必要な時がありますし、励ましたり感謝の気持ちを丁寧に伝えたい時などなど、こういう言い回しをするのか〜と思うことの連続でした。まさに「生きた会話」を見るようです。
持ち歩くのが負担にならないサイズなので、旅先に持って出たらかなり重宝すると思います。
風のかたみ~宮澤賢治へのオマージュ
宮沢賢治フアンなら賢治が作曲している曲があることをご存じだろう。その曲を藤原真理のチェロが美しく演奏をしている。それだけではなく「イルカの日」「チコと鮫」などの映画音楽がまたいい。10年以上も前に1,2度ラジオで聞いたこの曲とその演奏を忘れなかった。とうとう見つけたのは奇跡としかいいようがない。感動の出会いだった。どの曲もいい。おすすめしたい!!
The History of Shogo Hamada―Since 1975
発売当時、日本のアルバムチャートであの「ビートルズ1」を抜いてトップに立った!と話題になった彼の初めてと言っていいコンプリートなベストアルバム。ほぼ年代順に代表曲が並べられていてとても聴きやすい内容になっています。
デビュー以来、決してその実力が正当な評価をされてきたとは言い難かった彼ですが、このアルバムのヒットは「それでも心あるリスナー達の耳には確かにその歌は届いていたのだ」そんな溜飲を下げる出来事として長く記憶に留めておくべきです。
不沈潜水艦長の戦い―海の王者が描く不屈の潜水艦魂 (光人社NF文庫)
「人間の運命ほど予測できないものはない。いや、神秘のままでよいのだ。わからないからこそ、明日に向かって前進することが出来るのである」。
日本海軍潜水艦で、潜水雷長(イ69)、艦長(イ176、イ2、イ41)、さらには人間魚雷回天の指揮官を務めた元海軍中佐の回想録。
半分以上は、戦争前の記録である。貧困家庭で育ち、猛勉強で海軍兵学校に入り、「酒乱」として数々の武勇伝を残しながら成長する。練習艦での航海。加賀での奮闘。また、これらを通じて一流の潜水艦乗りになるためにはいろいろなキャリアと歳月が必要だったことが伺える。
太平洋戦争では、何度も生死の境に立ちながら、機転を利かせて乗り越える。真珠湾攻撃では防潜網から危機一髪の脱出。濃霧のキスカ島撤収作戦。トラック島沖では、攻撃態勢に入ったB-24に対して、とっさに帽子を振って味方と間違えさせてその隙に潜水して難を逃れる。機雷網とレーダーによる哨戒を突破しなければならないブーゲンビル島への輸送作戦は、昼は水上航走で夜に潜航という逆転の発想とサンゴ礁際の航行で切り抜ける。
派手な攻撃作戦は登場しない。なぜか昭和17年については活動の記載がない。一方、戦争の中期以降は、制空権、制海権とも米軍の手に落ちる中で、孤立した島々への危険な物資搬送作戦をこなす様子が描かれている。これが、苦しくなる戦局の中で日本の潜水艦が担っていた大きな役割でもある。
最後は人間魚雷回天の指揮官を務める。散ってゆく若者たち。自身も出撃を望むが、替わりの指導者不足で叶わない。そして終戦。鮫島元中将との戦前、戦中、戦後につながる縁には感動した。
基本的には個人的な回想録であるが、日本海軍の潜水艦乗りの実態及び回天に関する貴重な記録にもなっている。