世界をやりなおしても生命は生まれるか?
生命とは何かということを高校での出前授業(?)で語ったことをまとめた本です。生物学の特徴(自己複製・増殖、代謝、細胞)だけでは飽きたらず、生命と、生命ではない、その差をぎりぎりまで浮き彫りにさせようとしています(そこがおもしろい)。
この本を読むと地球のような星に特異的に生命が誕生するのではなく、他の惑星にも遍在して生命体がいるような気がしてきます。
面白かったところ1
生命を数学で表そうとする試み、Lシステムがよく知られているフイボナッチ数列やコッホ曲線等を包摂しているという(ウィキペディアも参考になります)。これはちょっとびっくりした(勉強不足でした)。末梢の血管形成もこのル―ルを採用しているらしい。著者も、このようなルールと物質との折り合いの不思議さがどこからきているのかよくわからないと記している。また、本文で紹介されているPC上で見られるCG、そのリアルな風景がすべてLシステムというのはだれもが「えーっー!!」とびっくりするだろうと思いますが、本当なのだろうか、詳しくは本文を読んでみてください。
面白かったところ2
生命は渦である、ある種のパターンであること。化学熱力学で有名なプリゴジンが提唱した散逸構造とともにエントロピーに見られるエネルギーと情報との関係についても述べている。特に著者は生命が遺伝子にみられるように情報という側面だけではなく、代謝にみられるようにエネルギーとういう側面も重要であることを強調しています。情報とエネルギーのかみ合い(本文ではギアというたとえで表現している。)の妙が生命の機械仕掛けとして理解できる鍵であるらしい。2010年にクレイグ・ヴェンターが人工的に生命と言っていいものを合成していることから、今後この方面の研究で飛躍的な進歩があることを予測しています。そういう意味では、現代の最新の生命のはたらきについての探求、そしてその方法論について触れているので今後の進展が興味深いと感じました。
高校生の感性が鋭いな〜と思う一方で、一般の人と知識に大きな相違があるわけではないので全体的に読みやすい内容だと思います。サイエンスに関して幅広く基礎知識と関心がある人であれば、知っていることもあると思いますが、驚くことも多いのではないだろうか。生命現象の奥深さを実感し(DNAのみで理解できるものという意味ではなく)、生命現象は数学・物理・化学・生物・地学と幅広い教養とそこから生み出された技術、方法から解明されていくものだと感じました。
快適睡眠のすすめ (岩波新書)
不眠気味なので、睡眠に関する本は結構読んでいるのだが、この本はともよくできているように思う。
新書ということで中身もそれなりに軽いのかというと、とんでもない、睡眠に関する有益な知識がはちきれんばかりに詰まっている。一般の「睡眠本」ではあまり見かけない話題や研究結果の紹介も多い。最新の研究成果が紹介されているのもいい。これらは著者が睡眠の研究者として最前線にいることによるのだろう。
これらは時に常識を裏切ることもあり、とても面白い。たとえばアルコールは睡眠中枢まで麻痺させてしまうので 睡眠導入にはかなり飲まなくてはならず危険だということなどは意外なコメントである。
他にも旅行による時差の問題、シエスタとサマータイム、昼寝時間の夜間睡眠への影響、またアルツハイマーとのかかわりなど、この小ぶりな本のなかには役に立つ知識が詰まっている。
なによりいいのは、題名通り、快適睡眠のためにも多くのページが割かれていることだ。 この中で紹介されている、体温と入眠の関係を利用することなどは、実際にとても役に立った。お得な本だと思う。
ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社
『日本で一番大切にしたい会社』シリーズは、株主や社長よりも従業員を大切にする事で、製品やサービスとしてのレベルアップを図り、顧客満足度を上げる各社が描かれていたが、本書はそれに加え、オンリーワンの製品・サービス作りで世界に誇る小さな会社も含まれる。
消費者としての読者も、丸吉日新堂印刷の名刺を使えばグリーンコンシューマーとして、小ざさの羊羹は伝統の味を残す事として、ハッピーおがわやキシ・エンジニアリングではより使用者の立場に立った福祉商品の市場を広める事に、板室温泉大黒屋に泊まれば芸術家支援として、高齢社に仕事を頼めばリタイヤした労働者の金銭・社会参画面での支援ができ、社会貢献の一端に参加できる。
著者は具体的会社名は出さぬものの、日本を代表するトヨタやキャノンが、内部留保がありながら派遣労働者を切る事で、例年より下がっている2010年3月の当期利益でも、それぞれ260億・800億も出している事について苦々しく思っているのではないか?
故にそんな労働者に厳しく辛くあたる“1流企業”よりも、小さいながら会社も働く人も顧客も笑顔で関われる著作のような会社を応援しているのだろう。
上場企業から順次、報酬を1億以上渡した役員の名前とその報酬額を、有価証券報告書で個別開示する制度が導入されたが、経営陣だけが潤うのではなく、みんなが喜ぶ社会の公器としての会社を目指させる為、読まれたい1冊。
外反母趾対策靴下(23-24cm・グレー)【日本製】
この靴下を購入したきっかけはテレビで放送していたのを見たからです。
もともと外反母趾の症状に悩んでいたので
洗い替えの事を考え2足思い切って購入しました。
実際の使用感は靴下を履くと親指があがるような気がします。
痛みはありません。
ただ靴下自体の丈の長さをもう少し長くしてほしいのと
価格をもう少し抑えてほしいと感じました。
色合いもバリエーションが少ないところも少し残念です。
最終的に買ってよかった商品だと思います。