絵でわかるマイルス・デイヴィスの生涯―マイルスの音はアートだった… (Scene of Jazz 1)
ジャズ本の中では異色。雰囲気のあるイラストと簡潔な文章で、特に音楽を聴きながら読むと最高! 文章が沢山書いてあるジャズ本は、音楽より文章を見てしまうから、なるほどこれはマイルスを聞きながら読み流せば、ジャズの楽しみをいっそう広げてくれます。
このシリーズの続編を期待します。
時間について―アインシュタインが残した謎とパラドックス
一般に人が言う「時間」という感覚と、物理学的、ひいては理論的な「時間」とは違うのだな、ということがまずわかる。相対的な時空間が座標ごとに存在するという概念はなんとなくわかるような気もするのだが、実際に宇宙飛行の例などで説明されると逆に不思議で混乱してしまう。
この本には難しい数式、というよりも数式そのものが全く出てこない。専門家の方にとっては逆に数式のほうがわかりやすいのだろうが、門外漢である自分のような一般人にとっては負担にならずさくさく読み進めていくことができた。
内容も、小難しい相対論の話にとどまらず、それを理論的に応用するとどういうことが予想されるか、例えば「時間の始まり」「タイムワープ」「ブラックホール」「タイムトラベル」など、刺激的な章構成で説明されている。概念的に難しい箇所もあるが、読み応えに相当する知的興奮があると思う。
ファット・ジャズ
1957年録音、全5曲収録です。J・マクリーンセクステットで、3管編成で、なんとtubaが入っています。通常は、バリトンサックスが低音を受け持つことが多いようですが・・しかも驚いた事に、R・ドレイパーこの時弱冠16歳だったというんですから、そして、5曲中3曲の作曲に関与しています。
1 アンサンブルから入り、マクリーンのソロ、W・ヤングのコルネットソロと続きます。哀愁をたたえたメロディーで、マクリーンの少しくすんだasの音よくマッチしています。2 アンサンブルから入り、マクリーンのロングソロ、コルネットソロ、tubaソロ、ピアノソロ、そしてアンサンブルで終わります。3 アンサンブルの後、tubaソロ、そして各自のソロが続きます。L・リッチー(ds)、G・タッカー(b)も好サポート。4 スロー・バラードです。短いピアノのイントロの後、各自のソロ・プレイが展開されます。しかし、こうも遅いとtubaは少ししんどいか?(事実、ソロの時間は短い)5 御存知マイルスの曲です。アップ・テンポで各自のソロが軽快に小気味よく展開され、ラストを飾るに相応しい演奏になっています。
何れもいい演奏だと思います。個人的見解ですが、1、5は曲調は全く正反対ですが、何れも素晴らしい演奏でこの2曲が私のベストです。
最後にタイトルですが、FAT、太った、脂肪の多い、転じて豊かな、贅沢なという意味になりますが、ジャケット写真に映っているいる物は、カロリーの多い物ばかりです。3管編成で、しかもtubaも入っていて、贅沢、豊かだ、という意味合いで付けたのかな?という気ががします。
ベスト・バロック100
ベスト100シリーズは、ジャズにしても、クラッシックにしても、楽曲間の雰囲気の違いが大きく、CDチェンジャーでランダムに聞いていると雰囲気・気分ががたがたしてしまう。でも、このバロックは比較的楽曲間の雰囲気の違いが小さくランダムでかけていてもずーっと気分よく時間が流れる。それでいて、楽器の組み合わせの違いなどから微妙な雰囲気の揺れもあってバックグラウンドミュージックとして最適と思えた。
ただ(やむを得ないことだが)全部収録しきれずに途中で終わってしまっている曲もある。その分だけ一つ星を減らした。でも、フェードアウトにも気を配っているせいか、あまり唐突な終わり方を感じさせず、無理がない。
ビート・ストリート [DVD]
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ずばりオールドスクール全開です。
まさかDVD化されるとは思いませんでした。
80’S HIPHOPに興味がある方は是非買いです。
ストーリー的、映像的には正直評価:星1つぐらいですが、
世界観、空気、音楽(エレクトリック・ファンク)でこれほど当時の
NY(たぶんブロンクス)を感じる事ができる映画は無いでしょう。
と、言うわけで:星5つ。
ブレイクダンスのテクニックこそ今見たらカナリ物足りないですが、
当時の世界最高峰レベルな事には間違いありません。
グラフィティ、DJプレイ、などなどテンコ盛りです。
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