それでも恋するバルセロナ [DVD]
モノローグが多すぎる・・・と
劇場公開時の評判は今ひとつでしたが
そこさえ覚悟して観れば
ウディ・アレンらしいユニークで楽しい映画です。
まずレベッカ・ホール、素敵です。
さらにアカデミー賞助演女優賞のペネロペ・クルスが最高!
それとあと、この人どっかで観た・・・と思ったら
ハビエル・バルデム君って「ノーカントリー」の殺人マシンじゃないですか!
なかなか見事な演じ分けです。
いつもながら音楽のセンスも素晴らしいです。
それにしてもアメリカでは映画のスポンサーがつかなくなり
今やヨーロッパを本拠としながらも新作を作り続けるアレン監督は偉大です。
それでも恋するバルセロナ [DVD]
ファン・アントニオとマリア・エレーナは、一流の芸術家で互いに触発されているところが、凡人には計り知れない関係を生み出している。しかも、そこにクリスティーナが絡んで、芸術家の感性が醸し出す理性と感情が、ないまぜになるところをコメディに仕上げているのは、ウディ・アレン監督の職人技である。確かに昔から絵描きは、節操がなく乱れて(?)いますよね。小説家や音楽家よりも乱れていると思うのは、私だけでしょうか?
さて一方、ヴィッキィーはハイブロウなお金持ちになりたいと思いながらも、飛行機内でネットTVが見れるといったスノッブな会話に退屈するキャラクターで、そういった意味では、あるべき姿がわからず自分探しの旅が終わらないクリスティーナと共通している。ヴィッキィーもクリスティーナも、一流になれない一般人なのである。
そして、作者のウディ・アレンは一流の映画作家であり、アントニオの感性を持ちながら、年齢に関係なく女性に触発されながら、創作にいそしんでいるのだろうなと、思ってしまう。ウディ・アレンが選ぶお好みの自作品に、この作品を選んだのは自分の気持ちや環境が強く反映されているからだと、個人的には邪推してしまいます。
それでも恋するバルセロナ オリジナル・サウンドトラック
その日の気分の音楽を選ぶのに多彩にジャンルがあればうれしい。
私が音楽を聞くのは自宅と職場の行き来のドライブ中の40分程だけですが、
HDDナビには、最新の音楽は無くとも、音楽のジャンルの数は豊富。
通勤にはハイビートな音楽を、帰宅には落ち着いたジャズやクラシックを。
その「中間の音楽」として選択するのが「それでも恋するバルセロナ」のサントラです。
朝でも夜でも楽しめる、そんな音楽です。
それでも恋するバルセロナ [Blu-ray]
んーどうしたんだ、ウディー・アレン!という感じだ。
まずモテモテの芸術家を演じるハビエル・バルデムにそれほどの魅力を感じない。
途中まではスペインの景色とともに面白い展開だったが、ペネロペ扮する前妻が登場してから何の面白みもないストーリーとなり、
しかもなんでペネロペがアカデミー賞を獲ったか理解できない。
我がスカーレット・ヨハンソンもただの尻軽女で、途中からは変な三角関係でモラルのカケラもない役を演じている。
ただ単にウディー・アレンはお気に入りのスカーレット・ヨハンソンにこんな役をやらせて満足したかっただけでは。色ボケかもしれない。
また、いつもの軽妙なユーモアも少なく笑えない。
とにかく、期待してただけにこの失望は隠しきれない。