Endless Night 2001 連夜の街―石内都写真集 (ワイズ出版写真叢書)
全編白黒の写真集だが、ペ-ジをめくるごとに
現在では、なかなか見られない奇抜な装飾の建物が登場する。
これが昭和33年3月まで存在した<赤線>の建物である。
そのタイルよる色彩は強烈なはずだが
あえて白黒にこだわった石内都氏は1979年にかけて
各都市の赤線跡を訪ね撮影をしている、
私自身赤線跡を数ヶ所訪ね、この写真集に修められている
建物を知っているが写真集から感じる建物とは
かなり印象は違う。
特に建物の廊下、風呂場、階段、などからは
食べ物とか化粧品の匂いといろいろな雑音が
漂い聞こえてきそうである。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
クリスティ好きな方でも、評価は分かれると思います。
シリーズ物ではない、単発の作品。「ゼロ時間へ」のようなスピンオフ要素もありません。
メイン・トリックは某作と同じだし、そもそもこのプロット短編で一回書いちゃってますので、(しかもあのヒトで…)記憶力の良い方には分かっちゃう。(読後心あたりのない方は「愛の探偵たち」をどうぞ)
どんでん返しのすごさ、ミステリの陶酔を期待して読むと、多分こけます。
この物語は、謎解きを楽しむためのものではないのでしょう。
ただただ切ない。そういう物語です。
切なくて哀しいです。
他の結末もあったはずなのに…
それともそれはありえないものだったのでしょうか。
全ては終わりのない夜の中こだまするだけです。
クリスティの、トリック的なところでなく、メロドラマ的なところが好きな方だったらハマると思います。(そこがダメな方はダメかも)
私にとっては、クリスティ作品の中でもベストの一冊です。
ENDLESS NIGHT
最近はコラボレイトの人選もお楽しみの一つになってきた中、本作においてはプロデュースにRAM RIDER、
そして、スチャダラパーBOSEくんをお迎えした強力体制。
RAMちゃんお得意の、キラッキラ☆に展開するクールなダンスサウンドが最高のグルーヴ!
トレンドのエレクトロ〜ハウスに重心は置きつつ、それでもこの何とも言い難いスムースさはやはり
「アゲアゲ」感をこそ強調したり、カッコヨさげなフレーズを振りかざすだけに終始するばかりの人たちが目につくなか
この絶妙な、「品のよさ」はやはり得難く、貴重な態度でしょう。
当然、メロディーラインのダウナーさの関係もあるんでしょうが、それも含めキレイに仕上げていて、流石。
またHALCALIふたりのボーカルも、今夜はブギーバックでの際にはっと気づいたんだケドも
またこちらもSmoooooothy!な、訳で、食い合わせがよろしくない訳がないという。
BOSEくんのRapによって生み出されるedge、それがまた楽曲に起伏を生んでるのが面白い。
上手に計算されてるな〜。
モチロン、お家芸でもある脱力感も抜かりなし!
このベクトルでアルバム一枚やっちゃって!っていう期待を掻き立てるほどのモノ。
Endless Night (Agatha Christie Collection)
「終わりなき夜に生まれつく」の題で訳本が出ているこの本は、クリスティの推理小説の中では少し毛色の変わった作品です。まず最初に客観的な評価を言うと、推理小説として読んだ場合には、何か違和感のようなものを感じて期待外れに思われる方が多いのではないかと思います。私も最初に読んだ時には、「犯人は誰か?」とか「動機は?」「トリックは?」というような事を考えて読んでいたので、たいして面白いとは思いませんでした。他のクリスティの名だたる傑作の数々と比較すると、かなり見劣りがする観は否めません。もともとは短編として書いた話を膨らませて長編に仕立てているので、ややもするとテンポが冗長に感じたり、とりとめもなく散漫な主人公の一人称の語り口を退屈に思うかもしれません。でも、一見ストーリーとは何の関係もないように見える主人公のこの「風に流されあてもなく放浪する浮き雲」のような語りと性格こそがこの物語の本質なのです。この本はもう30年くらい前から何度も繰り返し読み続け、ついには原文で読んでみたいと思い原書を購入しました。読み返しているうちに後からじわじわと来る作品です。そしてクリスティには珍しく情景が目に浮かぶような叙情的なシーンが多く、特に心に残っている場面は中盤で主人公の妻がギターを弾きながら題の元になったウィリアム・ブレイクの詩を口ずさむところです。「夜ごと朝ごと みじめに生まれつく人あり 朝ごと夜ごと 幸せとよろこびに生まれつく人あり 終わりなき夜に生まれつく人もあり」 読者の間ではあまり評価が高くない作品ですが、クリスティ本人は自選ベスト10のひとつに挙げています。ちなみにその他のクリスティ自選ベスト10は(順位はなし)……そして誰もいなくなった/アクロイド殺し/オリエント急行の殺人/予告殺人/火曜クラブ/ゼロ時間へ/ねじれた家/無実はさいなむ/動く指
Endless Night: A BBC Radio 4 Full-Cast Dramatisation (BBC Radio Crimes)
「終わりなき夜に生まれつく」の題で訳本が出ているこの本は、クリスティの推理小説の中では少し毛色の変わった作品です。まず最初に客観的な評価を言うと、推理小説として読んだ場合には、何か違和感のようなものを感じて期待外れに思われる方が多いのではないかと思います。私も最初に読んだ時には、「犯人は誰か?」とか「動機は?」「トリックは?」というような事を考えて読んでいたので、たいして面白いとは思いませんでした。他のクリスティの名だたる傑作の数々と比較すると、かなり見劣りがする観は否めません。もともとは短編として書いた話を膨らませて長編に仕立てているので、ややもするとテンポが冗長に感じたり、とりとめもなく散漫な主人公の一人称の語り口を退屈に思うかもしれません。でも、一見ストーリーとは何の関係もないように見える主人公のこの「風に流されあてもなく放浪する浮き雲」のような語りと性格こそがこの物語の本質なのです。この本はもう30年くらい前から何度も繰り返し読み続け、ついには原文で読んでみたいと思い原書を購入しました。読み返しているうちに後からじわじわと来る作品です。そしてクリスティには珍しく情景が目に浮かぶような叙情的なシーンが多く、特に心に残っている場面は中盤で主人公の妻がギターを弾きながら題の元になったウィリアム・ブレイクの詩を口ずさむところです。「夜ごと朝ごと みじめに生まれつく人あり 朝ごと夜ごと 幸せとよろこびに生まれつく人あり 終わりなき夜に生まれつく人もあり」 読者の間ではあまり評価が高くない作品ですが、クリスティ本人は自選ベスト10のひとつに挙げています。ちなみにその他のクリスティ自選ベスト10は(順位はなし)……そして誰もいなくなった/アクロイド殺し/オリエント急行の殺人/予告殺人/火曜クラブ/ゼロ時間へ/ねじれた家/無実はさいなむ/動く指