カサンドラ・クロス [DVD]
公開当時はパニック映画として宣伝されていましたが、パニック映画としてはスペクタクルな場面があまりなく、むしろサスペンス映画としてみれば秀作です。バート・ランカスターのいた司令部のような部屋の描写は冷たく緊迫感があり、こちらのシーンの方が列車内の描写よりも怖かった記憶があります。この手の映画の常道として今回もオールスター・キャストが組まれてますが、製作者のカルロ・ポンティの悪い癖でソフィア・ローレンの出番が多すぎです。リチャード・ハリスVSバート・ランカスターの戦いが主軸の話が見たかったのに、なにかというとソフィア・ローレンがしゃしゃり出てきて興ざめしてしまうのが唯一かつ最大の欠点です。ジェリー・ゴールドスミスの音楽は良かった。
カサンドラ・クロス [DVD]
古い作品ですけど、これ1本に政府謀略、スリル&サスペンス、アクション、パニックスペクタクル、それを盛り上げるオールスター、と大抵の要素は盛り込まれています。。突っ走る列車の中で繰り広げられる細菌感染の恐怖と軍部工作員との銃撃戦。そして最悪の結末に向かってドラマは最高潮に。
出演はリチャード・ハリス、ソフィア・ローレン、バート・ランカスター、マーティン・シーン、そして、この頃のパニック映画マストアイテムのOJ・シンプソン、当時アイドルだったレイ・ラブロックまでも(笑)。中盤、列車を封印するため白い防護服を着た軍人が大挙登場するシーンは不気味。
伊・英合作なのでハリウッド製とは違って、60年代のイタリア映画みたいに画面の色調が赤茶けてて、ヨーロピアンなムードも楽しめます。