renaissance(初回生産限定盤)(DVD付)
・いままでのアルバムのジャケットはアイドルテイストでしたが
今回はアーティストテイストな雰囲気に仕上がっていると思います。
・アルバム全体は、いままでのアルバムと同様に統一感があり、
やわらかな春のような優しさがあるように感じました。
自身の作曲の曲をテーマ曲のように配し、クラシックのアレンジを加えた曲、
ポップスのカバーがそれに続くという流れも同様です。
・カバー曲であっても、音と編曲によって宮本笑里さんらしいアルバムということが
感じられるアルバムであると思います。
個人的に、地球の子供たちの新バージョン、千の風になって、この二曲はあまり
このアルバムの流れとしては必然性が感じられず、変わりに別の曲を入れるか、
追加されないと11曲という曲数は多少、少ないという気がします。
初回特典として映像がついていても、あくまで新アルバムとしての統一感と
ボリュームを備えてくれていたら、より望ましい形だと思われます。
Song of Scheherezade [DVD] [Import]
アニー・ハズラムのいたルネッサンスの映像をあまり観ないのでこれはこれでありかと思いますがやはり白黒でモノラルは辛いです。個人的には「プロローグ」が入っていますのでうれしいのですが、ならば「燃ゆる灰」も入れてほしかったです。1983年のシカゴのPark Westのライブ映像には一部ですが入っていますので。画像的にもカラー&ステレオです。(編集がいまひとつですが)4年違うだけでこれほどの差があるとマニアックな人でないと・・・。と思いました。
知る人ぞ知る、名作。
物語の質と密度に関してはちょっと並ぶものがないほどハイレベル。同じ世界と登場人物が織り成す複数の物語をひとつにまとめあげられるマルチシナリオの特性を最大限に生かして、ひとつの時間軸では語りえない複雑で高度な物語世界を構築している。
キャラの抑え方もうまく、エロの点でも高い実用性があると思う。
絵もイラスト調の主線のハッキリしない絵柄だが、色の使い方など極めて美麗。
ただ、ひどく哲学クサく、リクツっぽい話が延々と続く場面もある。ゲームのシステムも今ひとつとっつきにくく面倒だ。リクツっぽいのがキラいな向きには苦痛に感じられるかもしれない。
人を選ぶタイプとは思うが、この価格なら試してみる価値はある。ことにシナリオ重視の方なら試さない手はないと思うネ。欠点と低価格で相殺と思うので、満点の★五つ。
Ashes Are Burning
これは超名盤ですね。基本的に駄作なしの彼らですが、中でもこのアルバムはポピュラリティ・完成度という点で抜きん出ていると思います。
僕がいつも思うことはこのバンドがプログレというジャンルに押しくるめられるのがあまりにも悲しいということです。プログレというジャンルから想像する難解さからは全く無縁のサウンドです。特にこのアルバムはそうした傾向が強いと思います(次作以降は若干プログレ風味が増しますが)。確かに組曲風の曲調だったり、テクニカルなアンサンブルなどプログレ風なところはありますが、彼らの根幹にあるのはいかにも英国的といった感じなポップ風味です。
ピアノとタイトなリズムセクションが這いずり回るイントロからルネッサンスの顔であるアニー・ハズラムの透明な歌声が響き渡るフォークへと変わる1曲目、天上へと連れて行かれそうなアニーの歌声とピアノの伴奏がとにかく美しい2曲目、透明感あふれるコーラスが魅力的な3曲目、弦楽器、管楽器、ピアノとアニーのソプラノヴォイスが絶妙にマッチした4曲目、ドビュッシーの「沈める寺」を引用した哀愁漂う5曲目、プログレ的展開を見せ、最後にゲストのアンディ・パウエルが究極の泣きのギターを披露する6曲目と全曲名曲揃いです。全編を通した英国田園的な雰囲気もたまりません。特に6曲目は彼らの代表曲で、アンディ・パウエルのソロは個人的泣きのギターソロBest10に入ります。
カーペンターズが好きな方にも間違いなく気に入ってもらえるはずです。是非紅茶とともにこの味わいをどうぞ。
Novella
次のアルバムから急にポップ化したのもある意味頷ける、美しさの頂点を極めた最高傑作です。“Can You Hear Me?”の荘厳な響きに導かれ、“the Sisters”の美しさに身震いするアナログA面の展開はあまりにも素晴らしい。一つ一つのメロディーの感動が壮大なアレンジによって心のひだを次々と刺激していく、このカタルシスは他のバンドはおろか、このバンドの他の作品でも味わえません。
そして、聴き終えて見つめるジャケットのアートワークのなんと美しいことよ。絵本の中の御伽噺、それが子供の頃の夢を携えて眼前に現れる、そんなアルバムの中身がこの絵一枚に凝縮されています。しかし、US盤はジャケット違いで、顔が怖いから、ちょっと不満です。