戦闘妖精雪風 OPERATION 3 [DVD]
やはり原作と比べている人が多いようだが、ここは『戦闘妖精雪風』という"OVA"をレビューする場であって、原作と比べて云々いう場ではない。それに小説とアニメとは"全く異なる"ものなのだ。全く異なるものである以上、原作を忠実に再現することなど、最初から不可能なのだ。
酷評を下す人(大体、原作から入った人が多い)の中には、「意味がわからない」「理解できない」という意見がある。だが、私から見るとそれは「意味をわかろうとしていない」「理解しようとしていない」ように感じられる。あたかも、"雪風から放り出される前の零のように"である(決して喧嘩を売っているわけでは無い)。つまりこの作品は、原作とは大きく異なるということを受け入れられるかどうかが、楽しめるかどうかの鍵となる。
この作品は、飛行機好きの人、原作とは違うということを受け入れられる人にオススメする。
今作では、前2作と比べて戦闘シーンが少なく、ドラマ中心なのだが、前進翼と後退翼を組み合わせた3層構造のバンシーはおもしろいと思った。そして、"あの"脚色をよくぞ思い付いたものだと、普通に関心した。確かに、原作のもつ味は薄れてしまっているが、だからといって、何も感じないようなシナリオになっているわけではない。
最後に、「原作への冒涜」という人がいるが、とんでもない。スタッフが原作を愛していなければ、映像化自体かなわなかっただろう。制作スタッフが熱意を持っていたからこそ、神林長平は「自由にやってください」と了承したのだ。それに、スタッフが原作を愛していなかったら、東京国際アニメフェア2003(オリジナルビデオ部門)で最優秀作品賞、第8回アニメーション神戸(作品賞&パッケージ部門)で受賞などできなかっただろう。「アニメから入った人は原作は読まないほうがいい」というのも、とんでもない話だ。私はアニメから入り、後から原作を読んだが、特に問題なく楽しめたんだから。
戦闘妖精雪風 OPERATION 2 [DVD]
まずは飛行シーンに圧倒されました。
これはこうした映像手法ならではのものかと思えます。航空ファンでなければ掴みきれない(かもしれない)原作の魅力の一つである「高性能な航空機」と言うものを解り易いイメージで迫力ある映像に表現してくれたと思う。
各人物像についてはどうも解釈が私とは違いすぎるようで、ちょっと辛かった。ただ、同じ結論もしくはテーマに持っていく過程の演出の一例としてこういう描き方もあるかと思えばいいかも。
鑑賞中気になるのは、主人公はこうした描き方をするのならこうした口調で良いかと思えるが、ベテランの声優さん達の演技口調が溜めすぎた感が強く、聞き苦しく感じることで、原作では会話にもうすこしカラッとしたイメージがある。
あとは風景描写と色彩!感覚を原作に揃えてくれるのならば、星をもひとつ増やしても良い。これがオリジナルアニメーションだったのならば決してまずくはないと思えるジレンマがある。
戦闘妖精雪風 OPERATION 4 [DVD]
し過ぎでしょう、雪風。空母への着艦も発艦も、唖然とする他なし。あんなの、誰でも口ポカーンですよマジで。
リン・ジャクスンが、遂に本編で本格的出番をもらいました。零もその言葉に惹き付けられるものがあった様子、手とか振ってましたもんねえ別れ際。分かってくれている、そういう感触を得たからでしょうか。
ラストの展開は正直よく分からず、これはつまりどういう意味なの・・・・・・?最終巻でこれも分かるのか、とりあえず見てみようと思います。
金田一耕助の冒険 特別版
現在いろいろな音楽を手がけている羽田健太郎らが、横溝正史の作品を音楽にした企画ものですが、聴いただけで原作を想像してしまうような曲ばかりでさすがです(時々テレビのサスペンスもののBGMに使われたりしています)私は何と言っても茶木みやこの「まぼろしの人」と、「あざみの如く刺あれば」が聞きたくて買ってしまいました。当時は不気味な、怖い曲だなと思ってテレビで聴いていましたが、前者は金田一耕助の事を、後者は事件の犯人の事を歌っていたんですね。どちらもドラマを盛り上げていて、いい曲でした。懐かしい・・
ザ・ラスト・ワルツ―「姫」という酒場 (文春文庫)
銀座・・・この言葉だけでも華やかに響く。
夜の銀座に足を踏み入れたこともなく、もっとも美しかったとされる時代にはまだ産まれてもいない私だけれど、山口洋子さんの描く銀座には懐かしさを感じてしまった。二度と戻らない時代だから、そこに生きていた人たちが羨ましい。魅力的な人々に、本の中だけでも出会えて本当に良かった。