SP 革命篇 DVD特別版
尾形の動機の浅薄さ(まぁ、私怨を大義にすり替えるなどありうるんだけどね)、そんなに官僚が優秀ならクーデターじゃなく、無血革命が出来るんじゃ?などの脚本の粗はあるものの、アクション映画として良作。単純に楽しんで観れる作品ですね。役者さんは非常に良い。演出も良し(あくまでもアクション映画としてね)。脚本は粗があるが、アクション映画として観れば無視してもいい範囲かと。議場突入シーンなどは近年の邦画の中では一番の名場面かも(まぁ、ジョンウーなんだけどw議事堂の外で鳩飛ばせば良かったのにw)。細かいことは言わずに楽しみましょうwだって、井上も笹本も尾形もかっこいいんだもんw役者さんの持つパワーが感じられる素敵な作品です。
プリンセス トヨトミ DVDプレミアム・エディション [DVD]
原作は読みました。制作発表時から気になっていたのは、鳥居と旭の性別が逆転していること。たしかに、天然ドジっ子の綾瀬はるかによる鳥居は可愛かったし、お好み焼きを食べ続ける可愛い女子の鳥居に癒されたの事実。岡田将生の旭もかっこよかったし、クールな感じも似合ってました。
ただ、大阪を守る男達や、女の子になりたい中学生大輔の設定からして、実は、性別というのはこの物語の重要なポイントでもあるので、途中から、話の流れは大きく変わっています。また、原作の最後に交わされる女性の旭と大輔の会話が、『大阪を守ってきた大阪国の人々、そしてこれからも守り続けられるだろう大阪国』を表現するものだけに、それがなかったのは残念でした。
まぁ確かに、豊臣家の生き残りプリンセスがいて、彼女を守る『大阪国』の設定という、その突飛かつ大スケールで驚かしておいて、それはあくまで遊び心のようなもので、この大ぼら話、能天気コメディーの落としどころを親子の絆にもってゆく。守るものがある大切さ、伝えていくという大切さ。そして、なにより家族の絆。ミクロなレベルの信頼と愛。という根本的なところは変えてありません(変えようがないか...)けどね。ストーリー知っていても感動もありますし。(笑)
ミステリとしても心憎い伏線が仕掛けてあり、ミスリードのさせかたも見事。微妙な違和感を感じさせながらも、堤真一と岡田将生のおかしな表情のやりとりで原作未読の方は思わず騙されてしまうかもしれません。
本作で人々が守るもの、それ自体に実は大した価値はないのですよ。プリンセスにせよ地下通路にせよ、それは象徴にすぎません。それを旗印に、人々が大切に思ってきたものこそが本当に価値あるものだということなんですね。その意味で、おバカコメディにベクトルが振り切れることなくリアルさをもたらした、“鬼の松平”の堤真一と“大阪国総理大臣”真田幸一役の中井貴一は的を射たキャスティングでした。
鈴木雅之監督はTV出身で、万城目学のデヴュー作「鹿男あおによし」も撮っています。その関係で、本作では玉木宏が「たこ焼き屋」のひょうきんなお兄ちゃん役でカメオ出演しています。
この監督、シーンの繋ぎやコミカルで不思議な間とかが持ち味で、万城目作品にはピッタリの監督かもしれません。新作「偉大なるしゅららぼん」もどこか「鹿男あおによし」的な作品なので、鈴木監督で映画化して欲しいですね。
津波と原発
東日本大震災、その災害を二つに分けて考える。
一つは地震とその津波、
もう一つは原子力発電所事故からの災害。
テレビ・マスメディアでは伝えきれない現地の息づかい、
表情、言葉づかいが紹介されている。
また、原子力・エネルギー行政の政治的な側面もルポされている。
明治維新以降、
日本が世界で生きていくことを余儀なくされてから、
私たちは様々な問題に対処してきた。
その因果を理解せずに議論をすすめることはできない。
また、今後のビジョンも明確にはならない。
印象に残った文章、
「私たちは原発建設に反対しなかったから、
原発事故という手痛い仕返しを受けたわけでない。
原発労働をシーベルトという被曝量単位でしか言語化できなかった知的退廃に仕返しされたのである。」(P107)
「正力松太郎が残した巨大な事業から、
いま生きる私たち日本人が、一番学ばなければならないことは何か。
それは、私たちが今も正力の巨大な掌の上で安穏と暮らし、
そこから抜け出す手がかりさえ持っていないことである。」(P175)
ALWAYS 続・三丁目の夕日[DVD通常版]
心がほっとするのはなぜなのか… 今では皆無になった近所付き合い。外で走り回る子供ら。あの時代でも女の子は女の子。男の子はガキ(笑)ハトコである女の子…の心の変化。 やっぱり『お母さん』は大きい存在なんだよね。 終わりで鈴木オートの家族は東京タワーから、おじちゃん、淳之介、お姉ちゃん三人は橋から夕日を見るところはとても好きです。 一平君の『夕日が目に沁みる』の台詞はガチでした。 デリカシーは何処に売ってるのかなぁ?やっぱり高いのかな…?