ヒストリエ vol.7 限定版 (アフタヌーンKC)
マケドニア王国のアレクサンドロス大王に仕えた書記官、エウメネスを主人公としたコミックの第7巻。待ちかねた1冊だったけど、今回はなんと作中でエウメネスが考案したマケドニア将棋の付録つきの限定版を購入。
2480円とちょっと値は張るが、限定版という言葉に弱いのと、大好きなヒストリエということもあって、本屋にこの限定版が並んでいたのを見たら、即購入。コマ、盤、ルールブックまで付いていて、なかなか面白うそうなんだけど、一緒にやる人がいないのが残念。まさか一人将棋というのも寂しいし...
さて、コミック本編だけど、マケドニア将棋に興ずるシーンはともかくとして、今回はアレクサンドロス大王の出生の秘密や二重人格的なところが描かれていて、面白い。もちろん、史実ではないとは思うけどね。
後半では、エウメネスのカルディアへの帰還やアテネとの戦闘シーンがちょこっと描かれている。まだまだエウメネスの活躍は出てこないけど。これは次巻のお楽しみかな。
ヒストリエ(5) (アフタヌーンKC)
読み終わって、この表紙絵は一体何を表しているのかと思ったんだが、レビューを読んで納得。フィリッポス(アレクサンドロスの父)が片目を失った場面か。しかし、敢えてこの場面をここに載せたことに、著者の構想の遠大さを感じる。マケドニアでのエウメネスの物語の始まりである。
雪の峠・剣の舞 (アフタヌーンKCデラックス)
佐竹義宣の漫画と聞いたので購入しました。内容は聞いていたのと違い渋江政光と疋田景忠を主人公とした漫画が二本でしたが、これは凄い。
信長の野望シリーズでも殆ど登場しない両名を主人公とした所にまず感服。綿密な下調べが感じられる実話ベースのストーリー展開に感動。和田昭為や小貫頼久等のちょっと顔出し程度のキャラクターもイメージ通りで戦国時代好きとして大変満足のゆく一冊でした。
梶原政景が格好良く描かれており、きちんと太田桔梗の染め抜かれた着物を着ていたのも岩槻太田家好きの私としては嬉しい限り。
隠居後も義重の発言力は絶大であった事や、義宣の側近としては岡本宣綱が居るはず(顕逸は既に死亡していると思います。)である所等、気になる点も多々有ったのは事実ですがそんな細かい文句は言えません。秋田佐竹家の地盤固めを描く以上、隠居した義重や後に出家する宣綱をあえて描く必要も無い気もしますし。
剣の舞の方は疋田景忠と或る少女との仇討ちの物語で、実話ベースかどうかは定かではありませんがこちらも良い話でした。
二本ともハッピーエンドとは程遠いですが読後に気持ち悪さを感じる事も無く、氏の漫画の描き方の秀逸さを感じました。
私は恥ずかしながら岩明均氏の漫画は此の本以外は未読なのですが凄い漫画家さんであろう事は容易に推測出来ます。今度他の本も手にとってみたくなりました。
ヒストリエ(2) (アフタヌーンKC)
スキタイ人とギリシャ人の違いがはっきりと描かれており、実に面白い。
教科書だと、スキタイ人など名前しか出てこないくらいだが、具体的にどんな民族だったのかが、これで分かる!
ヘウレーカ (ジェッツコミックス)
その着眼点と構成力に圧倒されてしまった~!
まず凄く良かった着眼点。ヘウレーカは、失われたアルキメデスの偉業を
作者ならではの味付けで大胆に見せているのだけど、ああいう見せ方って普通考えつく?
失われてしまって、今では詳細がわからないギリシャ文明を逆手に
まさかああいう大胆な見せ方を!うーん、シビれるなー…。
そして。どうしてああ見事な物語の構成が出来るんだー!
練達の技術と言うのでしょうか。作者が表現したいものを、効果的に見せるための
見事な構成。全てが「計算」され尽くしている?でも全く冷たくない。
計算を匂わせるカンジが無く、人間たちは熱く生きている。最後には人間ドラマに
マイってしまうのでした。脱帽!