原田真二の世界
メロディーメーカーとして稀有なる才気を発揮した原田真二のベストアルバム。シャドー・ボクサー、タイム・トラベル、スペーシィ・ラヴ等の初期の作品群ではポップさを前面に押し出した曲作りを、雨のハイウェイ以降の作品群ではロック色を前面に押し出した曲作りをしています。その変遷の歴史がこのアルバムを聞くとよくわかり、このアルバムはオールドファン、新しいファン、共に楽しめる内容になっています。彼が本当にやりたかった音楽は雨のハイウェイ以降に垣間見え、商業的に大成功した初期の作品群と彼本来の音楽志向とのギャップを考えさせられる一枚でもあります。
原田真二 OUR SONG and all of you ~Live at 武道館~ [DVD]
このDVDの評価については多くのレヴューアーの方々が賞賛を寄せていますが、個人的に全く同感。高校時代「てい~ずぶるーす」を初めて聞いたときの「日本にもこんなメロディー書く奴が出てきたかあ!」という衝撃は未だに忘れられません。このDVD、そんな原田真二の絶頂期(あくまで個人的見解です)が見られる最高のDVDだと思いました。正直当時見られなかったこの映像が今見られただけでも感激でした。画質や音質は決してよくありません。フィルムをそのままデジタル化しただけでノイズリダクションや音質面での改善も全くありません。でも、そんなこと全く関係ないです。映像が始まった途端懐かしい70年代が目の前に蘇り、そこに元気に動き回り、名曲を奏でる原田真二がいる。それだけで正直感動でした。とどめはボーナス映像。現在の本人が語り始めたのを見た瞬間なぜか目頭が熱くなりました。当時と全く変わらない現役な姿を見たのが嬉しかったのだと思います。当時の曲を、出来れば当時のアレンジで歌う今の原田真二を見たいなあと思ってるファンも多いのではないでしょうか。
このところ続く70年代~現在までの各種ベスト版CDの発売、そしてこのDVDの発売を機会にどうか名盤1st、2ndが高音質リマスター(出来れば紙ジャケ)で再発になることを切に願っております。
GOLDEN☆BEST OUR SONG~彼の歌は君の歌~
商品が届き、ジャケットを見ただけで興奮!?
そしてCDを聴いたら感激で涙が出ました。
デビュー当時も大ファンでレコードは飽きるほど聴いてましたが、30年近くを経て聴いたら、ますます素晴らしい音楽だと再認識しました。
可能性をいっぱい秘めた、若く瑞々しい歌声を堪能し、四十路の自分もなんだか若返った気分です。
大好きだったのにマイナー扱いだったJOYが収録されているのが、非常に嬉しいです。
できればプラスティック・ドールも収録されていれば言う事なかったのですが、でもどうせ聴くならアルバムで聴きたい!
FEEL HAPPY や NATURAL HIGH の再リリースを切に願います!
とにかく原田真二の音楽に再び出会えて、本当に嬉しいです!!
OUR SONG
幾度かリメイクされている曲達ですが
オーケストラで、新たにリアレンジされ、歌い直されたことで、清潔感と透明感があり、買って損はないです!
アワソング、ティーンズブルースは、より美しく、マイラブは、真二さん的な解釈で、歌われています。
なんといっても、エブリナイトは、近年の弾き語りの、早いバージョンではなく、
アルバム、ドゥーイングワンダーズの収録時のテンポで、ゆったり、歌われていて、癒されます。
僕らのハーモニーは、以前、セルフカバーしたバージョンより、このバージョンのほうが、より、聴きやすいです!
英語版メイクイットアパラダイスは、アレンジが、秀逸で、かっこよく、イントロもシビレます。そこに、英語詩で歌われているので、さらに、COOLで、一聴の価値が有ります。
惜しむらくは、もう少し新曲が、聴きたいところくらいです!
Shinji Harada MTV Premium Live in duo [DVD]
これは日本屈指のライブ・アクトを披露するバンドのライヴ映像である。ライヴ・ショウとしての完成度、楽曲の幅の広さ、メンバーの技量の高さなど、どれを取ってもハイレベル。
クライシス解散以降の原田は、まずバンドそのものの音の弱さがネックだった。そのため魅力が半減し、おのずと活動の場は限定され「失速」という解釈をされてしまった。しかしここに登場するニュー・バンドは違う。まずドラムとベースのリズム隊の堅牢さ。タイトなドラムとマーカス・ミラーの影響を強く感じるベースが非常に良い。この2人に原田のギターを加えたトリオ編成でも充分なくらいなのだが、これに女性サックスとキーボード&コーラスの女性を加えた5人編成がこのバンドだ。かつて原田のバンドにはサックスに現・上田正樹夫人の朝本千可がいたが、このバンドのサックスは朝本ほどの力強さはないものの奏でるフレーズはツボを得ており、これからが期待されるプレイヤーだ。また原田のギターはプリンスの影響を感じるフレーズと重厚な音を披露する。彼をギタリストとして見る人は少ないと思うが“シンガーがギターを弾く”という程度のテクニックではなくかなりの腕前だ。ただ、楽曲によっては原田がピアノに廻る場合がありこの時ギターは不在になるわけで、この時にバンドの音が薄くなり楽曲のメリハリが消えてしまうのが残念だ。なぜなら原田のアレンジは案外決めが多いため、リズム隊とサックスだけでアクセントを付けようとしても流れてしまう。「雨のハイウェイ」などはその典型。サポートのギタリストをもう一人欲しいところだ。
しかしこのニュー・バンドを従えた原田は復活の足がかりを得たと解釈する。いよいよ、彼がデビュー当時から言っていた海外進出も見えてきたのではないか。このバンドとダンサブルなライヴ・アクト、そして珠玉の楽曲群をもってすれば、海外でも高い評価を得られるものと信じたい。