The Golden Compass (His Dark Materials)
イギリス児童文学の代表的な賞,カーネギー賞を取っただけでなく,シリーズ最終作『琥珀の望遠鏡』は権威あるウィトブレッド賞のBook of the Yearを児童文学として初めて取った画期的な作品。ということで分かるように,よくも悪くも本格的。『ハリーポッター』は学園物としても読める,『指輪物語』は歴史物としても読める。でもこのシリーズは純然たるファンタジーです。パラレルワールドという考え方,独自の世界観についていけないと厳しいです。「神とは人を抑圧してきたものではないか」という西洋的なテーマがどーんと貫かれています。この辺も日本人にはしんどいかも。物語は確かに面白い(第2作『神秘の短剣』は特にお勧め)です。頑固で嘘つきのヒロイン,ライラがだんだん頼もしくかっこよく見えてきます。精巧に作られたディープなファンタジー。ハリー・ポッターのファンよりアラン・ガーナーのファンにお勧めします。
天空の城ラピュタ シンフォニー 大樹
ナウシカのシンフォニーにも言えることなのですが、
シンフォニーはある程度のグレードの高い再生環境が
あれば、より深く楽しめるはずです。
ラピュタシンフォニーはナウシカシンフォニーに比べ
それぞれの曲のイメージがぼやけた感じがしました。
アレンジの結果なのでしょうが、ナウシカのシンフォニー
と比べると、物足りなさを感じます。
が、他の天空の城ラピュタCDよりは良いと思います。
ANSWER~イチバンタダシイコタエ~
とってもいい意味でSOPHIAらしい曲。
突き抜けるような透明感があって清々しいのだけれど、やはりどこか切ない。
包み込まれる様な、優しくなれるような気がします。
C/Wの「アウト」はとにかくかっこいい。ノリも良くて、元気になれます。
最後の相場師是川銀蔵
昭和を生き抜いた「最後の相場師」こと是川銀蔵の生涯を駆ける一冊。
著者が89年9月に刊行した『是川銀蔵の戦い』を定本に、一部書き下ろしも含まれている。
東日本大震災を経て、日本国全体がどこか疲弊しているムードの中、
「こういう苦境のときこそ、国民のひとりひとりが夢と希望を持ち、ゆるぎない強い信念と覚悟を持って被災地はもとより日本の復興・再建に取り組んでいかなければならない」
という意向から生まれたこの本には、是川氏の生き方とたくましさが満ちている。そして、身に沁みる。
是川氏が活躍したのは、インターネットなどがまだなく、情報の伝達や取得が難しい時代。
自らの足を使って情報を集め、弛まぬ勉学から得た知識を掛け合わせ、自らの理論を組み立てる。
たくさんの失敗もし、たくさんの成功も収めた。
そこには「相場の神様」とまで言われた男にも、血のにじむ思い、そして苦労なくしてはありえない姿があった。
いまに生きる男として、そして本能的な男として、熱い思いを掴み取り、取り戻すには最適の一冊!