リスト:超絶技巧名演集
チャイコフスキー・コンクールとブゾーニ・コンクールの覇者、オグドンが70年代前半に録音したリストの作品集。BMGが巨匠の来日時の録音を再発売したシリーズの1枚で、神経病になる直前の、最も充実した時期のオグドンの演奏が聴ける。
オグドンはたしかに超絶技巧を誇るピアニストだが、例えばポリーニのように、いわゆる「正確無比」な演奏とは違う。むしろミスタッチはかなり多い方で、しかもアドリブやカデンツァを入れていることも多い。正確無比が一番という風潮の中では決して万人受けするとは言えないのだが、演奏全体のインパクトの強さと迫力ではオグドンに並ぶものはない。
このCDでは、特に「半音階的大ギャロップ」と「タランテラ」にオグドンの良さが表れている。前者は最近ボレットの録音が再発されたが、オグドンの演奏を聴いた後だとスピードも遅く、小ぢんまりと聴こえる。「タランテラ」は録音は多いが、技巧的なものがほとんどで聴きごたえのあるものにはなかなか出会わない。ともすれば音楽全体が崩壊しそうなスリルがあるが、こういう演奏をもっと聴きたいと思う。
リスト:ラ・カンパネッラ+2
学生時代にリストのラ・カンパネッラを音楽の時間に聴いてから忘れられない曲になりました。このアルバムは文字通り「ラ・カンパネッラ」一色ですが、きっと飽きることはないでしょう。素晴らしい楽曲であることは言うに及ばず、そうそうたるピアニストによる演奏は何度聴いても感動ものです。
ベスト・クラシック100 2
クラシック音楽に興味を持っていて、どんな曲や魅力があるのかを「聴いて」知りたい人にとっては、本作品は良い選択肢だ。
というのも、3,000円程度の出費で、クラシック音楽の代表的な楽曲が100曲も楽しめるからだ。
それらの曲の多くは、学校の音楽の授業、テレビCMや映画、ドラマのBGMとして聞いたことのあるもので、かつ、アルバム自体も、楽曲を奏でる各楽器の魅力やクラシック音楽そのものの魅力を体験できるように編成されている。もちろん、モーツァルト、ワーグナー、ベートーヴェンら著名作曲家はほぼ漏らさず網羅されている。しかも、6枚目には、彼らに関する勉強ができるPC用コンテンツが収録されているおまけつきだ。
また、業界でも定評のあるEMIが手がけた作品なので、コンテンツの質にも不安はない。
総じて、本作品は、クラシック音楽初心者の入門用として好適と判断できるが、気軽に楽しめる上質なBGMとして使うのも一興だろう。
ベスト・ピアノ100
姉妹編「Best Classics 100」よりはるかに出来がいいです。
なぜなら曲目の大部分が小品なので1曲全体が収録されて
いるからです。
ピアノを習っている娘のために買ったのですが
親の私もおおいに楽しんで聴いています。
パタジェンスカの「乙女の祈り」がこんなに楽しい曲だ
ったなんて認識を新たにしました。
全体としてピアノ小品集と言えますが、協奏曲が
10曲ほど混ざっていて、これらはもちろん尻切れ
トンボに終わっています。すべて小品にしてもらい
たかったです。そのぶん☆をひとつ減らしました。
ショパン:ピアノ名曲集
子供の時(レコード時代)から聴いているので、わたしの中では、ショパンといえば、ジョン・オグドンです。とにかく、豪快で力強く、同年代のアシュケナージと対照的です。けれども、繊細な曲もとても美しく、素晴らしいので、豪快さと繊細、共に十分楽しめるCDだと思います。