抱きしめたい
JungleSmileといえば「同じ星」「白い恋人」などのヒットシングルや2edアルバム「林檎のため息」が知られていますが、この曲はJungleSmileの最高傑作といっても良いでしょう。(これからももっと良い曲を書いて欲しいけど・・・)歌詞の痛いほどのメッセージ、切ないメロディーを、サウンドが曲として暗くなりすぎないようにない様、うまく包んでいます。ちょっと褒めすぎかな・・・。
特に歌詞は、どんな人が聴いても、何か熱いものがこみ上げるに違いないと思います。この曲を知るだけで、何かがきっと変わるようなパワーを持っている曲ではないかな。
リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)
リーダーシップ研究と実践の第一人者二人が、リーダーシップをコンピタンシーではなく、「見えないもの」を探し求めるプロセスととらえ、リーダーはなろうとしてなるのではなく、「結果として」なるのだと、説いている。理論書というよりはエッセイ的な、対談形式だが、それがゆえに、自然な発想と切り口で、リーダーシップ論を深堀りしている。
だがあえて注文したい。両氏ともマネージャーとリーダーを区別することに力が入っているが、この区別を実際のシーンに適用することに、現実的な効用はあまりないだろう。ある人物がマネージャーなのかリーダーなのかを区別しても、その人は一人なのだから、結局両方の要素を持っているとしか言いようがない。リーダー率何パーセント、マネージャー率何パーセントなどと測定できるわけないし、たとえある時点での傾向が説明できても、彼(彼女)が次にとるべき行動を決めてくれるわけでもない。マネージャー、リーダーと表現するから区別をしたくなってしまうのであって、単純に例えばボスと表現してリーダーとマネージャーの両方の性質をもつ人物として捉えることに、実用的な不都合はないはずだ。
とはいえ、本書全体としては最高ランクの評価をつけたい。エピローグで野田氏は「いつ旅が続けられなくなっても、自分に納得できるよう一歩を歩みつづける。旅の結果よりも、そのこと自体が一番重要ではないか」という。そもそもリーダーシップの旅はどこへ行くのか、行き先がわからない旅もある。だからこそ「旅人としての自分の今を問い続ける」ことが大事なのだ。自分への問いかけを怠れば、リーダーシップは決して理解できない。その主張に素直に賛同したい。