華麗なるバレエ 2 ジゼル / アダン (小学館DVD BOOK)
ジゼル:メゼンツェワ、アルブレヒト:ザクリンスキー、ミルタ:テレホワ 1983キーロフ劇場収録
言わずとしれたロマンチックバレエの最高峰、リリカルな表現力と確実な技術の要求される演目です。
メゼンツェワといえば当時最高のジゼル役との評価を得ていたバレリーナで、特に2幕の役への入り込み型は鬼気迫るものがあり、圧倒されました。彼女の細い細い長い二の腕は、幻想的な役どころには本当にぴったり! ザクリンスキーも一幕のチャーミングながらやや軽薄なアルブレヒトが二幕に失意と悔悟をもって現れるところは説得力があったと思います。また、全体にコールドバレエの質が極めて高く、特に2幕のウィリ達の群舞は素晴らしい出来です。
この舞台を生で見たなら、☆は何個付けても足りない!というところなんですが・・・カメラワークに難ありです。
舞台を収録する時は、観客の目になって撮影してもらいたいのが人情なのに、カメラマンが素人臭いというのか、一幕ではソロパートを踊り終わった踊り手をいつまでもアップにしていて、他の出演者が踊り始めているのに舞台の中程までステップを踏んでから(慌てて?)切り替えるーという様なところが何度もあるし、一番腹が立つのは2幕の一番最後のジゼルが墓の中に消える瞬間をアルブレヒトを大写しにしていて撮影していないのです(涙)。この演目は演劇性が特に高く、ジゼルの心情を解釈する上で、このシーンはとても重要なのに!わかってないなぁっ(ToT)。踊りが良い分見られないと却ってストレスがたまるので☆を二個減らしました。
解説本は良くできていると思います。個人的には、一幕の終わりにジゼルが死んでしまうところで、色々な演出がある事が丁寧に紹介されいる点が良いと思いました。
AVEC TETSUYA KUMAKAWA GRAND PAS DE DEUX~熊川哲也 バレエ名曲セレクション~
このCDを購入するきっかけとなったのは、熊川氏がプロデュースするKバレエ・カンパニーの『白鳥の湖』の公演を観に行った事です。
彼の身の軽やかさや踊りに対する情熱には感動するばかりでした。。。
そんな熊川氏が選曲した27曲は一度は耳にしたことのある名曲が多く、バレエファンには勿論、クラシックファンにも受け入れられるアルバムだと思います。本人のナレーション付き(声も甘くて格好良いですよ!)で、バレエの歴史も知る事が出来ます。曲の順番も良いです。
私は特に17.ラフマニノフ作曲の「ラプソディ」よりアンダンテ・カンタービレ が好きです。とてもロマンチックで美しく、バレエダンサーのしなやかな動きが重なって目に浮かぶようです。
彼の別の公演を観に行くまで何回も繰り返して聴いております。
「白鳥の湖」「ジゼル」「ラ・シルフィード」 [初回生産限定] [DVD]
ここに収められている白鳥は、マカロワの白鳥です。
マカロワの白鳥はなんといっても白眉。
観ていて何度も鳥肌が立ちます。
それからラ・シルは珍しいブルノンヴィル版。
音楽が違うとまた雰囲気も違いますね。