火の鳥 BOX-I [DVD]
特別興味も無くたまたま観始めた作品です。ごめんなさい。
でも一章からハマりました。
前半は、展開が早いのですが別れた夫婦が違う立場になって再会するシーンからは意外とスロー。その分4人の男女関係が奥深くて見入ってしまいます。韓ドラでは三角関係が多いところ、この作品では4人、それも2人は元夫婦、その中に過去の事件あり、執着あり…と様々な愛と人間模様が描かれています。ありえないシーンもありますが、元夫婦の変わらない愛、それをどうしてよいのかわからない心理。実際、ありえる話なので胸が痛みました。
12章までは、ゆっくり、そして揺れる4人の愛を楽しんでください。ミランの執着も凄いですよ。こわーい。
後半はボックス2ですが、また違って楽しむことができる作品です。
火の鳥、不死鳥のように変わらない愛(*^。^*)素敵です。
TEMPEIZM(CD+DVD)
TVの番組で特集が組まれていたのを見て、その演奏に引きこまれ、CDを購入しました。
独特なタイトルの曲たちは、時に疾走感に満ちていて、時に穏やかで、様々な表情を見せます。
天平さんの演奏は情熱的で、どことなく武骨なようでいて、でも繊細さと優しさを秘めていると感じます。
すごく、音楽に真っ直ぐに向き合っているような印象を受けました。
音楽にあまり詳しくない僕には、どう表現して良いのか分からないのですが
クラシックのようでもあり、ジャズのようでもあり、映画音楽のようでもあり
ゲームミュージックのようでもあり……たくさんの要素が含まれているように思いました。
他の方も仰っているのですが、情景が浮かぶ音楽だな、と思いました。
それは、自然の風景であったり、きらきらした音の粒であったりします。
曲の雰囲気にかかわらず、聴いていてとても心地よいです。
もしかしたら違うと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが
ウォン・ウィン・ツァンさんや、久石譲さんが好きな方は、特に気に入るかもしれません。
素晴らしいCDです。
Music
シンガーとしてのキャリアを一段階登った頃の名作です。特にそのクールなウイスパーボイスが、バラードはもちろんロックにまでもジャジーな艶をつくる点など、聴き手を引き込むうたの魅力に磨きがかかった作品です。
この独特の声は、生き馬の眼を抜く目まぐるしいシーンの中で、彼女を超然とさせる異彩放ちます。これは発声や声量などに囚われていると見えてこない、生来の才能で、ここの効用の素晴らしさに、綾戸智絵らミュージシャンが絶賛するポイントがあるのでしょう。
さて作品は、サビメロで色彩が鮮やかになる「ヘムロック」や、アシッドな「Seven」、ブルースの「Fake」といった、後半のラインナップにまで更なる彼女の変身ぶりが表れており、音楽作品としての面白味はぎっしりつまっています。他方、バラエティだけでなく中島美嘉の本領を発揮する楽曲もハイライトです。それは最後を締める二曲「Fed Up」と「ひとり」。まるで本格派投手の直球ストレートのように、シンガーの出力や魂を全開にして繰り出される聴き所です。前者はフォルテ全開のロック。後者は静的なメゾピアノの中にぐっとこめた抑制的情感がすばらしい曲です。対照的な二曲ですがどちらもシンガー渾身の見せ場です。
今作は、その充実したバラエティが彼女の力や多様性を雄弁に語っており、初心者がベストから入るのと同等の効用を図れる作品かと思われます。
火の鳥 3・ヤマト編、宇宙編
圧倒的なスケールと想像力の大波を被ったような思いがしています。
『火の鳥』の凄さは何度読み直しても、同じような感動が押し寄せてくることです。
第3巻は、『ヤマト編』と『宇宙編』が納められています。
日本の古代史で描く『ヤマト編』は、第1巻の『黎明編』と繋がります。
飛鳥の石舞台古墳から、大和朝廷による熊襲征伐に物語が進んでゆきます。
井上靖氏の『敦煌』を思わせる、遺跡から古代を臨む巨編です。
この物語が終わったかと思うと話は26世紀の未来に飛びます。
5人の宇宙線乗組員の一人が死亡するという事件がおきます。
芥川龍之介の『藪の中』のように一人ひとりの証言によって奇怪な真相が浮かび上がってゆきます。
そして不時着した恒星に、彼らを待つ人がいました。
二つの物語には、二つのタイプの恋が登場します。
恋・・・それこそが生命を燃やす最大の動機なのかもしれません。
生命と恋の巨編です。
ファンタジア/2000 [DVD]
1940年の大傑作「ファンタジア」に勝るとも劣らない映像作品だとは思います。しかし、前作が純粋な幻想芸術で、見る人の感受性を膨らます作品だったのに対し、こちらは現代アメリカ社会が抱える狭い範囲の問題意識がちらついてしまって、どうも素直に見れません。「ローマの松」で海の中から成層圏の上まで飛翔するクジラの群れの素晴らしい映像が、アメリカ軍の戦闘機の編隊に見えてしまう瞬間があった。「火の鳥」では、春を呼ぶ水の精が、大地を焼き尽くす火の鳥を呼び覚ましてしまったことで起こる大惨事と命の復活を描いていますが、これも、パンドラの箱を開けてしまった水の精とは誰なのか、そして、悲しむ水の精が流した涙が、再び大地に花を咲かせることの暗喩は何なのか、考えるとちょっと複雑な思い。CGとセルアニメの違い云々というより、作品のテーマや芸術としての姿勢という点で、60年前の前作とは明らかに異なる作品だと思います。「ファンタジア」を愛するが故に、もっと、時代を突き抜けて欲しかった、という感想を持っています。