「美しい罠」オリジナルサウンドトラック
「久しぶりに美しいメロディーの数々と出会った」が率直な気持ちです。『美しい罠』サントラを耳にした途端、私の心の中を“感動の激震”が走りました。甘く切ない美しい名曲ばかり。心が癒される自分がありました。
素晴しい音楽との出会いも人生の中での縁”であり、愛すべき名曲と「出会う」ことにより人生が楽しく心が豊かになる醍醐味を知っているだけに、「美しい罠」の音楽を是非一人でも多くの方に「聴いて感動してもらいたい!」と私は心から思いました。作曲家:岩本正樹氏もこのドラマで初めて知り(失礼!)ファンになりました。
カトリーヌ・アルレー『わらの女』原案に、脚本家・金谷祐子氏が構築したストーリーはまさに"恋愛・心理サスペンス"!! 見る者を捉えて離さないものであったそうです。櫻井淳子主演で資産家の財産を手に入れるため、危険な“ゲーム”を繰り広げる主人公たちの壮絶な生き様を描いた作品とのこと。「わらの女」といえば、NHK銀河テレビ小説で1977年(昭和52年)4月放送作品が私には印象深く残っていました(音楽:坂田晃一)。原作の面白さを知っているだけに「わらの女」原案という「美しい罠」を興味深く思ったものです。
日中勤務の私はドラマの存在すら知りませんでしたが、「美しい罠」の音楽とは運命的に出会いました。録画タイマー設定ミスの結果、私に飛び込んできたのが再放送中の「美しい罠」の限りなく甘美なメロディーでした。残念ながら全話を見ていません。しかし、最後の数話を見ただけで「サントラが欲しい!全部味わいたい」という衝動を与えたほどの音楽です。
私は勝手にピアノ組曲「美しい罠」などと解釈し、限りなく甘く切なく胸に沁みるメロディーの数々を楽しんでいます。ドラマを見ていないのに十分楽しめます。特に深夜に聴く「美しい罠」の音楽は最高。夜の帳の中でひときわ冴える名曲ばかり。満月の夜なども最高!秋の季節に特に良く合うでしょう。
「紅蓮の月」「足音」「勇気」「セピア色の肖像」「虚しさの値」「名前の無い風景」「断層」「花びらの重さ」「苦い水」「閉ざされた部屋」「禁じられた祈り」等が特に私のお気に入り曲。「けがれに満ちてなお美しさを失わない人の心・・・岩本氏の音楽は美しさとその彼方にある人間の善への希望と祈りに満ちている・・・」と番組プロデュ―サー風岡大氏はコメントしています。
ドラマを知らない人でも十分楽しめる味わい深い名曲「美しい罠」。感動的な数々のメロディーによる心の“癒し”効果は絶大。コレクションの価値ある一枚にどうぞ!
美しい罠 完全版 第1部 前編 DVDボックス
今レンタルで見てますが、やっぱり最高です!
安っぽい昼ドラとは違います。
キャストはそれぞれ個性的で美しく全体的な雰囲気も品が漂い、ストーリーは飽きる暇はありません。
BEST THE BACK HORN
バックホーンの事を始めて知ったのはシングル「風船」の時だったが
そこから数えて約7〜8年、個人的にも感慨深いベスト・アルバムが出た。
シングル「罠」に続きこのアルバムもスマッシュヒットし、
いよいよ彼らを受け入れられる土壌が出来上がってきたという感じ。
そんな今だからこそこのベストで彼らの今までを再確認、または新発見し
これからの展開を楽しみにしておきたいと思う。
彼らがシーンに登場したときはeastern youth直系のエモーショナルロックの最先端として
自分は認識してたと思う。恐らく「ひとり言」や「サニー」を聴いてからだろうか。
そこから1st「人間プログラム」で彼らは単なるフォロワーにとどまらない個性溢れる
衝撃的なロック・アルバムをいきなり完成させた。ちなみに自分はこのアルバムが
彼らの作品の中で一番のお気に入りである。(まあ気分によって変わることもあるが)。
そのアルバムのなかでも滾るようなサウンドと切れ味の良いカッティングが炸裂する
名曲「幾千光年の孤独」もこのベストに収録。この曲のイントロの部分が凄い好きだ。
そこから1stの感触を広げてみたような「心臓オーケストラ」からは「涙がこぼれたら」が
私的フェイバリット。ファンキーさを感じさせるサウンド(これは彼らには珍しい!)や
胸にまっすぐに届く歌詞&歌がたまらない。歌詞をじっくり読んで欲しい曲。
そこから「イキルサイノウ」「ヘッドフォンチルドレン」に続く。この2作は基本的な
バンドエッセンスは変わらないものの、サウンドの面で新たな部分をたくさん取り込んだ
豊かなアルバムになっており、個人的には日本人にしか出せないような切ないメロディーが
光る「夢の花」がお気に入り。後半でスキャットも入るのだがこれがまた良い味を出してる。
また「ヘッドフォンチルドレン」は彼らの最高作の一つだと思っている。
そしてそこから変化を見せた「太陽の中の生活」「THE BACK HORN」に続く。これらの作品
は今までの彼らの作品とは異なり、まず叫ぶようなエモーショナルな楽曲は少なくなり
歌詞のほうも絶望や悲しみよりは希望や喜びなどをテーマにするようになった。
まあもちろん基本的な部分は変わってないし、サウンド的にはバリバリロックだが
多少戸惑った人もいるだろう。しかし「声」や「舞姫」などアグレッシブな名曲も
誕生しており、一概に否定は出来ない。実際「声」はよく聴いたし、勢いが凄い。
今のバックホーンもまた、バックホーンには変わりないのだろう。
やたらアッパーで気持ちが良い新曲の「刃」も収録。シングルは全部入ってるし、
アルバムからもキャッチーな楽曲、そしてインディーズのナンバーも収録、と
いいとこどりでいい曲だらけの良「ベスト盤」となった。これを聴いて好きになったなら、
「セレナーデ」「8月の秘密」「ゲーム」「孤独な戦場」「運命複雑骨折」など
コアなオリジナルアルバムの楽曲たちも是非どうぞ。
紅蓮の月
シバジュンの歌を聴くと、とても癒される。「紅蓮の月」というタイトルだが、歌詞の中では「紅蓮の月」というコトバは出てこない。「紅蓮の瞳」と「宵の月」なのである。
歌については、他のレビューと重複するので、あえて触れないでおこう。本作は、J-POPにありがちな打ち込み多用ではなく、アコースティックなサウンドが基本になっており、録音も実に鮮明だ。
しかも、参加ミュージシャンの顔ぶれが錚々たるもの。ピアノが重実徹、ギターに小倉博和、ベースを松原秀樹、パーカッションは三沢またろう。さらに、「後ろ髪」では、鈴木明男のフルートまで登場する。実に豪華なメンバーのサポートを得てのレコーディングであり、シバジュンの音楽が一段とスケールアップしている。
美しい罠 完全版 第1部 後編 DVDボックス
登場人物は誰一人善人がいません。誰もが自分の目的を達成するため、手段は選ばない。時には残酷なまでに愛を利用し、そして愛に裏切られ・・・。人間の魅力というものは、必ずしも誠実さに息づくものではないという事に気付かされます。見終わる頃には、すっかり登場人物人物全員虜になってしまいました。華麗にして残酷、しかし狂おしいほど切なく、美しい人間達の織り成す悪の華。見るときはハンカチを忘れずに。