刑務所の中 (講談社漫画文庫 (は8-1))
土着的な幻想譚を書かせたら一流の氏だが、
今作は花輪自身が刑務所に留置された経験を元に描いている。
内容は、圧巻の一言。
拘留というテーマをここまでメッセージ性無く描けるのは、
社会性なんかに依拠しなくても一流の作品を描けるという、彼の引き出しの多さを感じさせる。
刑務所の中における細部の様々の詳細な再現、
細かい感情の機微、季節の移ろい、圧倒的な画力。
刑務所という無味乾燥な画も、彼が描けば
土着感と光の煌めきと空間的な広がりに満ちた異空間になる。
このような漫画を描ける人はそうは多くないだろう。
漫画読んでリラックスしたい人にもオススメ。
刑務所の中 特別版 [DVD]
カルト的人気を博す花輪和一の原作を映画化。
原作自体も、彼の実際の獄中生活の中での、刑務所内の細密・病的なまでの描写が光る名作です。
これは、リラックスムービー。獄中モノに出て来るような諍いや苦しみの類は一切見られません。
淡々とした日々の中、子供の頃を思い出したり、メシを食ったり、看守に怒られたり。
原作の着眼点の面白さ、描写の的確さを損なうことなく、山崎努、田口トモロヲ、香川照之などの役者陣が実によい、ほのぼのとした演技をしています。
日々の煩雑さに疲れたら、また見たい映画です。原作もぜひどうぞ。
ムショメシ
昨今B級グルメは数あれど、本書のように「料理メニューを並べられてもなあ、一般人が食べられるわけじゃなし、逆に食べるような状況になりたくない・・・」と思うグルメ本は稀。そういう意味で希少性はあるし、本書のインタビューでも登場されいる漫画家・花輪和一氏の「刑務所の中」のサブ読本と考えれば面白い本とは言える。もちろん私はムショメシを喰ったこと無いわけですが、「写真、綺麗すぎやろ!?」と突っ込みたくなる出来です。刑務所入り確定で、心構えをしたい人はぜひどうぞ。(冗談ですからっ)
刑務所の中
刑務所では、
・大晦日に年越しそばとおせち料理が食べられ、新年0:15まで夜更かししてよい。
・元日には雑煮が食べられる。
・祝日には袋菓子が食べられる。
・テレビを見たり、囲碁将棋をしたり、雑誌の回し読みもできる。
・模範囚は月に1度、炭酸飲料を飲み、お菓子を食べながら、映画をみることができる。
・休日の午後には2時間昼寝をしてよい。
・お茶は飲み放題。
この漫画を読むまで、知らなかったことが沢山ありました。
勉強させていただきました。
何度も繰り返し読んでしまう、噛めば噛むほど味のでる、スルメのような漫画です。
一押し!
カオス
Track1~2が76年5月(クレジットは4月)のSpedding Sessionsです。プロデューサーにクリス・スペディングを迎えて、本作収録の2曲と「Pretty Vacant」を録音したもので、時間の都合でちゃんとしたミックスダウンはされませんでしたが、これがセックス・ピストルズにとっての初レコーディングだったそうです。音は結構良好ですよ。Track3~7がアルバム『Great Rock N Roll Swindle』のdifferent mixです。こちらもなかなかの音質です。そして、Track8~10がスウェーデンでのライブで、ベースはシド・ヴィシャスです。音質はいまいちです。全て、結構レア音源だと思いますので、聴いてみる価値はあると思います。