美形でグラマー、生徒会の副会長を務める

ナナとカオル 13 (ジェッツコミックス)

ＳＭのノウハウにしても恋愛模様にしても、もっと突っ込んだ作品はいくらでもあるわけで、ナナカオの良さってごく普通の高校生の日常がすぐとなりにあるってことではないでしょうか。今回は二人の日常のシーンも多く（首輪づくりが日常かどうかは議論のわかれるところかも…）、その落差が快感。読者にも、日常があって、人に言いにくい欲望があるのです。
テーマとなる「首輪」は、まさに二人の原点。そして羞恥プレイも、社会との落差が気持ちの昂ぶりを生むというSMの原点。ここに至って、原点に戻ってドキドキさせてくれるという13巻です。相変わらずストーリーも絵も丁寧な甘詰ワールドで、安心して、繰り返し読めるでしょう。
裸は少なめですが、それを巻頭のサービスで補って、途中新キャラも登場して、最後、アラコレは、ってところで次号に続きます。
たぶん、読者が「M」だってことも見切ってるんでしょうね。 ナナとカオル 13 (ジェッツコミックス) 関連情報

native ネイティブキャラクターズセレクション ナナとカオル ナナ 緊縛ver. / 甘詰留太

ネイティブブランドでキャストオフできないという点で長らく悩み，
それでもようやく踏ん切りがついて購入することができました．
結果としては購入して正解という印象です．

まず，箱がすでに緊縛されております．使われているのはやわらかい透明シリコン
のような紐なのでこれは簡単に外すことはできます．この紐が経年劣化する可能性は
あると思いますので気になる方は箱の中に保管するなりするとよいかもしれません．
ですが，生憎この紐を外して保管するなんて野暮なことは私にはできません．
あははは．

しかも，箱そのものもなかなか開け方を悩んでしまうような作りになっているので，
もうナナちゃんに会いたい一心の私をどれだけ焦らせば気がすむんでしょうか＞
ネイティブさんっ．

ということでちょっと脱線気味な能書きはいいから，ナナちゃんそのもののレビューに
移りましょう．

まずお顔ですが，通常版とお困り顔の２種がつけられます．お困り顔は少し
恨めしい感じの表情で，もう少しモノほしさがあってもよかったかなとか思います．
通常版は甘詰先生の絵柄に忠実であると思います．スケールがもう少し大きければ
甘詰先生特有の眼の感じがアイプリントで表現できたのになと思いますが，そこまで
わがまま言うつもりはありません．ナナちゃんがかわいければそれでヨシ．
アイマスクもついていますが，これは前髪とお顔の間に挟む設計です．これを
つけるときはほかのギミックなどを一緒に展示して多少ストーリー性を持たせても
よいかもしれません．

ボディのほうはナナちゃんの一見清楚な中に隠しきれない豊満さがよく表現されて
いると思います．展示状態で最も重要となる腰周りの感じが，鈍重に感じさせない
ギリギリの線であり，造型師さんはさぞかし何度も何度も作り直しをしたのでは
ないかと感じさせます．

お胸はもうキャストオフ不要なほどに先端が透ける感じになっています．甘詰先生
の作品中ナナちゃんはあからさまな露出をできるだけ避けるようにストーリーが練られて
いるので，キャストオフできないようになっている理由というのをひしひしと感じ取る
ことができるそういったボディラインとなっています．

ということでキャストオフ出来ない出来ないとは書きましたが，実はこのフィギュア
縄がキャストオフできるようになっていて，なおかつ縄のパーツが別にもう１式付属
しているため，自分の好みの縛りが堪能できるようになっています．私はそこまでの
知識もないのですが，カオルくんのように若くして縛りに目覚めたけど実際の練習が
出来ないというような方にはこのナナちゃんを練習台にして立派な縛り職人に成長
してもらいたいなと思う次第です．

ここまででもうおなかイッパイなのに，それらに加えスパンキングマークシールが
付いていたりして，ナナちゃんのおしりや太ももにあなた好みの痕跡を残すことが
出来たりします．

なお，台座の上で適度な角度でナナちゃんの肢体を拝めるように少し上体を浮かせる
ためのスタンドも付属します．この点については不自然にボディ側にへこみを入れたり，
台座側に傾斜をつけたりせずに全方位からボディを楽しめるように工夫されていると
感じました．

ともあれ，
ネイティブブランドの中では露出度が低めながら，このナナちゃんは本当にうちに
来ていただいてよかったと心から思えるお買い物になりました．

ということでちょっと長いレビューになってしまいましたが，星５つでございます． native ネイティブキャラクターズセレクション ナナとカオル ナナ 緊縛ver. / 甘詰留太 関連情報

ナナとカオル 12 (ジェッツコミックス)

BLACKLABELも含めて、エロ漫画としての「抜きどころ」を求めている読者にとっては、ナナカオはどんどん「物足りなく」なっているはず。「息抜き」はなかなかエスカレートしないし、特にこの号では、ナナの恋愛心理描写と、ＡＶに関するウンチクがページの多くを占めている。
作者や発行元がどの程度認識しているかはわからないが、はっきりいってナナカオは「純文学」漫画なのである。知的現代人の歪んだ性欲が、もはや「変態」にしか反応しないことを、普通の高校生に語らせるという空前絶後の試みなのである。
そして、多くの純文学がそうであるように、スケベ心でそのストーリーについていく読者を、引き込んだり突き放したりするのが作家の手腕、というわけである。

実は個人的には、その試みが成功しているかどうかにはあまり興味がない。
カオルに込められた、甘詰留太個人の私小説な部分を嗅ぎつけることに、歪んだ快感を覚えている。
私もやはり、変態なのである。 ナナとカオル 12 (ジェッツコミックス) 関連情報

ナナとカオル 第2章 [Blu-ray]

ナナ役の青野未来さんは無名の新人女優さんですが、いきなり主役に抜擢されています。
高校生のＳＭプレイという、非日常的なシーンでは文字通り体当たりで熱演！
演技ともドキュメンタリーともいえる、クライマックスのシーンでこぼれるホンモノの涙にはかないません。
場数を踏んでる女優さんではここまでのリアリティは出せないし、これ以上セクシャルな表現に寄る人選だと安っぽくなってしまう。。。
映画と女優がこの上ないタイミングで出会った奇跡的な作品！ ナナとカオル 第2章 [Blu-ray] 関連情報

ハッピーネガティブマリッジ 3巻 (ヤングキングコミックス)

展開の遅さが気になる、という人が多いみたいですが、シュート一本放つだけで連載一週分…しかも台詞殆ど無し、というのが連載時ザラだった超有名人気バスケット漫画が一大ブームだった頃に青春時代を過ごしていた世代なせいか、私は気になりません。横道にそれてばかりで展開が前に進まないグダグダが続く…というのも、全20巻なのにたった3試合しか描かれていない伝説の野球漫画の例もありますからね。(アレと比べるのもなんですが/笑)

本作はピンポイントで読者を絞っている作風なのだと思います。

女性と会話とかするのが得意でなく、モテる容姿とかをしている訳でもない。
当然セックスの経験も少なく、それ故そういったものに自信がある筈もない。
自分自身、彼女とか作るよりツレとバカやってワイワイ騒いでいる方が好き。
…とそうこうしているうちに周囲のツレがどんどん家庭を持ち始め、本人より周囲が自分の結婚に対し焦り出してしまう。
そんな周囲の目から自分自身を振り返ると、本気で女性に恋した事がなく、いつも楽な方に流れていた自分に気が付く…。

…という主人公の心情が、自分自身にリンクしてしまう人にとってはかなり痛々しく感じる作品です。
私も含め、そういうのに感情移入出来てしまうと"グダグダ"がグダグダではなくなるんですね。
何と言うか、他人事とは思えなくなるのです。

棚から牡丹餅的に、美人な志麻子さんとの"結婚を前提とした付き合い"を始めた事に浮かれていた所に彼女の父親から投げられた疑問符…それで疑心暗鬼に陥ってしまう…という前巻からの流れ、言うなれば主人公のヘタレっぷり…境遇が主人公と少なからず被る(しかも私の方が年上で未婚)身とすると、襟首から氷水を背中に注がれたようなリアリティーを感じてしまうのです。私も同じ状況なら、同じ…いやもっと失礼な事をやってしまうかもしれない、という。

だからこそ、最後の最後でようやく見せた主人公の男気がね、もう素直に応援出来てしまうのです。 ハッピーネガティブマリッジ 3巻 (ヤングキングコミックス) 関連情報