フォーク・クルセダーズ・アンド・ゼン
アンド・ゼン、「その後」ということだろうか。フォークル時代の名曲もいくつか収録されているが、解散後数年間のメンバーそれぞれの活動を収録したベスト盤である。したがって、はしだのりひこの曲が多い。シューベルツ・クライマックス・エンドレスの大ヒット曲はだいたい網羅されている。このCDを買って、30年ぶりに聴いた加藤和彦の「不思議な日」はよかった。北山修の詞が秀逸なのはもちろん、アレンジとギターワークがなんとも不思議な曲である。
戦争を知らない子供たち-北山修 作詩集(紙ジャケット仕様)
CD帯には1975年作となっているが1971年の間違いでしょう。オリジナルはダブルジャケだったが今回は再発時のシングルジャケ。多分一時休業前の集大成として出されたアルバムだと思います。名曲揃いです。ちなみに「白色は〜」、「花のように」、「さらば恋人」は朗読です。他のレコード会社ですから当時は当然のことだったのでしょう。でも今聞いてみるとサムのナレーションは味があってとても良い。最後のアマチュアの「戦争を知らない子供たち」。これも時代を感じるが前説のサムの言葉が今でも通じることがとても悲しい。団塊世代にはたまらない内容だが40歳の私でも十分楽しめる。25年以上前にこのレコードを新星堂本店で購入した時友達に「音楽の教科書みたいなアルバムだ」と言われたことを思い出した。
新・青春のバイブル´70 完全盤
フォークとニューミュージックが交差する70年代の佳曲集。露骨にビートルズしているチューリップの「魔法の黄色い靴」や後に西城秀樹がカバーしたオフコースの「眠れぬ夜」などのポップな曲もあれば、早逝した大塚博堂の(一般的な)代表曲「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」やりりィの「私は泣いています」などの渋い曲もある。
しかし、最も重要なのがムッシュかまやつの「どうにかなるさ」。このアルバムでしか聴くことのできない3分強の「ロングバージョン」なのだ。当時のEPレコードも含め他は2分45秒ぐらいの「ショートバージョン」。たかだか20秒ではあるが、この曲の「放浪感」を満喫するにはどうしても必要な時間なのだ。ショートしかお持ちでない方には是非こちらも体験していただきたい。もちろん、全く聴いたことのない方にもおすすめです。何せ「だれかの足音のバラード」と並ぶムッシュの大傑作なのだから。