不安の種 (1) (ACW champion)
私は本屋さんで立ち読みし、
「何コレ怖い!面白い!!」と思い
その場の好奇心で購入してしまったのですが、
かなり、怖いです。
怖いというより、不安が残ります。
背後とか、鏡とか、暗がりとか……
想像力があって、一人暮らしをしている方は読まれないほうがいいと思います。
私にとって、それほど怖かったので。
ただこの本を貸した友人のうち一人は
「全然怖くない。笑える」とか言っていたので
個人差はあると思います。
不安の種+ 2 (少年チャンピオン・コミックス)
個人的には1作目の方が「怖い」と感じる。
「怖い」というより、「嫌悪感」とでも言ったらいいだろうか・・・・
淡々とページをめくっていく中で、「なんとなくやな感じ」が自分の中に堪っていく。
声を出すほど驚くわけでもなく、飛び上がるほど驚かされるものでもない。
小さい頃に聞いた「怖い話」
「言葉」で想像していたものが、絵でみてしまった。映像化されてしまった。
ほんの少し心がざわつく、背後が少し気になる、あの隙間が気になる。
そんな小さな「種」を植え付けられてしまった。
この感じから早く抜け出さないと、そのうち芽が出るかも・・・・
ネメシス 2012年 春号 ♯8 (KCデラックス)
前号で濃い連載が数作終了し、個性派ゲストを招いたピンナップは終了、今回も大越孝太郎さんの新作は掲載されず、と少々エコノミーな誌面となったネメシス。
雑誌表記も今迄のアルファベットからカタカナになった為、Amazonでの扱い開始発見が遅れてしまいました。
それでも 本号の新しい看板となった沙村広明氏の仁義なきヤクザの抗争にスタイリッシュで魅力的なビッチ達が絡むSMノアール「ベアゲルダー」
異色の素人男女探偵のサイコパス追跡劇を心臓バクバクに描いた岡村星氏「誘爆発作」
ゾンビに追われて立て篭もる場所はアメリカがショッピングセンターでイギリスがパブなら、日本は中野ブロードウェーだ!のすぎむらしんいち氏「ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド」
清野とおる氏が今回は尊敬する漫F画太郎先生の素顔に迫った問題作『人間バンザイ』
そして他誌とは異なったサスペンスフルな作品で挑む名うての美少女描き、Cuvie氏、佐野タカシ氏の連載等、読み応えはまだまだ充分です。
表紙に記載された漫画家以外では下記作品が継続連載されています。
・中山昌亮氏『後遺症ラジオ』
・友美イチロウ氏「にゅーたん」
・永瀬ようすけ氏「やみのさんしまい[旅行版]」
・内々けやき氏「しょたせん」
・長沢克泰うどん氏「巨悪学園」
・柳沢きみお氏「大絶叫市民」(エッセイ)
次号予告は諦めてしまったのか、未掲載ですが7/9に発売される模様。
是非とも継続して頂きたい個性派季刊誌です。
不安の種 全3巻 完結セット (ACW champion)
世の中には大きくわけて、「得体の知れない不可思議なもの」に対して恐怖を感じる人と、グロやスプラッタ、現実の猟奇事件に恐怖を感じる人の二通りがあります。勿論どちらも怖いよという人もいるし、どちらも怖くないという人もいるかと思いますが…。
この本は「得体の知れないものへの恐怖」系です。
私はどちらかというとグロ系が苦手で、得体の知れない系統には全く恐怖心を感じない質なので、そういう意味ではぜんぜん怖くありませんでした。でも、そういう系統が苦手な人にはかなりの怖さがある作品だな…と思いました。
そういう怖さを味わうのが好きな方にはお奨めです。
絵は上手いし、リアルな描写だし、子供騙しな印象は一切有りません。
現実に起こりそうな恐怖がここにあります。
不安の種 (2) (ACW champion)
ホラー漫画と言うジャンルにおいて、けっこうすごい功績を残したのでは
ないでしょうか。そう言えるほど「新しい恐怖」の情緒というか、パッケージ
を生み出していると思います。
ものすごい可能性と広がりを秘めている作品だと思います。「不安」という
形ならぬものを掘り下げると、果てしない奥深さが出てくるのだな、と思い
ました。もう別シリーズ共に終了したようですが、まだまだ描いて欲しい。
もっと読みたい作品。お勧めのホラー漫画。