光州5・18 スタンダード・エディション [DVD]
原題は「華麗なる休暇」といって“光州事件”を背景にした映画です。
現在でも民衆の胸のうちには,1980年に起きた民主化を求めた住民たちの統一行動を軍隊の力で鎮圧されたという“光州事件”の記憶が鮮明に残っていて,映画は728万人動員という大ヒットを記録しました。この“光州事件”を鎮圧する軍隊の作戦名が「華麗なる休暇」だったのです。
映画のテーマは“愛”だと思います。親子愛,兄弟愛,家族愛,そしてそこに,人間としての誇りがあり,大切なものを守るために闘った光州市民がいたのです。
「ブラザー・フッド」は強烈な兄弟愛を描いた大作でしたが,本作でも愛する弟のために戦う兄がいます。ただ,本作での兄はダサくて純朴で,とても“英雄”には程遠い存在ですが,だからこそ余計にリアリティを感じさせてくれます。
主演はキム・サンギョンssi(カン・ミヌ役)。弟を愛する純朴な青年という役どころで。弟ジヌが撃たれた時の駆け寄る姿が印象的です。
国民的俳優アン・ソンギssi(パク・フンス役)は,軍人の中の軍人で英雄,清廉潔白ゆえに軍人として失脚させられ,今ではミヌが勤めるタクシー会社の社長という,まさに彼のための配役です。
アン・ソンギssiの娘役であり,ミヌが想いを寄せる看護師にイ・ヨウォンssi(パク・シネ役),彼女は一児の母にしてヒロインを演じることができる貴重な存在で,身も心も美しい天使のような看護師役が,これまたハマリ役です。
ミヌの弟ジヌ役には,イ・ジュンギssi。
「今日,弟が殺された。俺の目の前で」という日本版のコピーにある通り,すぐに死んでしまいますので,イ・ジュンギssi目当ての方は当て外れかもしれません。
映画は,ミヌとシネの結婚式に集まった人々の笑顔で幕を閉じています。
これは,この事件が起きなければ,ミヌとシネは結婚し幸せに暮らしたであろうし,亡くなった人々にも,それぞれの幸せが待っていたはずで,この事件が,たくさんの幸せを奪ってしまったという,強烈なメッセージを残しています。
Lee Joon Gi写真集「O'boy - for SPLENDID 2WENTIES of LEEJOONGI -」
俳優イ・ジュンギの魅力のひとつは、
フォトモデルとして、写真の中にひとつの物語を感じさせることが出来る俳優だという事です。
この写真集には、フォトモデルとしてのイ・ジュンギの世界を感じることが出来ます。
単なる被写体ではなく、一枚の写真の中で人物を演じているのです。
入隊直前に撮った写真集とは違い
こちらの写真集は、普通のイ・ジュンギという青年を表現していると感じました。
奇をてらうのでもなく、むやみな露出も無く
本当に普通の青年の姿を収めてあるだけですが
その中にただよう静謐な空気感に 心が癒されていくようでした。