ムショ医 2 (芳文社コミックス)
刑務所の医者って、立場的に非常に微妙なのですが、
それを狂言回しにして、まぁ医者なんで病気を題材に
病気・妊娠・雑談などから各受刑者の話を進めて行くってゆう
のは見事です。
つまり、医者ネタのマンガというよりは
むしろ、あくまでも(女子)刑務所と
それに関わる人たちとして読んでいく価値のある本です。
ミュージカル・映画の“CHICAGO”みたい… なんて
言ったら褒めすぎでしょうか。
でも、1巻だけパラパラ見て御終いの予定でしたが、
2巻まで買っちゃいました。
悪魔の手毬唄 上巻 [DVD]
30年前、小学生でしたがこのシリーズ大好きでした。
若き日の古谷一行に惚れてましたね。DVDで見られるとは本当にいい時代だ。
全作見直したけど、私はこの「悪魔の手毬唄」が一番好き。薄暮の中に現れる老婆はゾッーとしますね。それと佐藤友美さんが美しいー。
これを見ると今のサスペンスドラマのなんと薄っぺらなことか。ただ3昔前の作品なので、わざとらしいナレーションや、古臭い演出には目をつぶって下さい。
ムショ医 1 (芳文社コミックス)
「ブラックジャックによろしく」の佐藤秀峰氏の奥さんが作家らしい。
その影響が作風に色濃く出ているのでやや鼻につく点はあるが、同じ医師の世界でも
かなり特殊な状況下で発生する事件を生々しく描くと言う点ではある程度成功していると思う。
ちなみに「獄窓記」の山本譲二氏が取材協力先に挙げられている。
あの頃映画 「吸血鬼ゴケミドロ」 [DVD]
1968年に公開された松竹のSF怪奇映画。安物の香水のように濃厚なB級キワモノ怪奇映画の匂い! クエンティン・タランティーノ監督が偏愛するカルト作品としても知られている。
ホラーの吸血鬼ものとSFの異星人侵略ものとをくっつける、という着想は悪くない。でも、取ってつけたような〈反戦キャンペーン〉で作品の体裁をつくろおうとしたところに、当時の日本映画で、SFやホラーというジャンルが、どのように位置づけられていたかがあらわれているようだ。
いろんな意味で興味深い映像が見られる。ど派手な色彩感覚の魔術。なつかしい特撮が生んだ奇想天外なイメージの数々。後年のさまざまな娯楽映画にヒントをあたえたにちがいない。たとえば『未知との遭遇』『キルビル』『バイオハザード』などなど。
配役では、なんといってもテロリスト役の高英男が強烈すぎる。演技の巧拙を超越した、あの存在感がたまらない。黙って突っ立っているだけで不気味なオーラがただよう。本業は、ヒット曲「雪の降るまちを」で知られるシャンソン界の大御所なんですが。
主演の副パイロット役の吉田輝雄もいい。新東宝のハンサムタワーズの一員だった頃からずっと注目している石井輝男監督の秘蔵っ子のような役者さんですが、この人、まじめに演技すればするほど、なぜか周囲から浮いて可笑しくみえてくる。
そのほか、ステロタイプの登場人物が次々に理解に苦しむ行動をとりたがる。矛盾だらけの脚本。見る側はしだいに混乱してしまうことでしょう。音楽は菊池俊輔なので、これは東映のB級娯楽映画か? と錯覚しそうになりました。
画質はみごとにデジタル修復されている。特典映像も盛りだくさん。予告篇、関係者インタビューのほか、樋口真嗣&みうらじゅんのカウチ・コメンタリーまでついています。作品としての評価はともかく、商品として良くできているのは確か。
当時の子どもたちにとっては大変怖い映画でしたが、今となっては、ゲラゲラ笑いながら見るしかないかもしれない。きっと、見る人を激しく選ぶと思います。