FUJIROCKERS~THE HISTORY OF THE FUJIROCK FESTIVAL~ [DVD]
近所でなんてろ観音が十三年ぶりかに御開帳をするのだとかで、一目見ようと小さな村は蜂の巣をつついたように至る所に老人が。マイクロバスから吐き出される味のある顔をしたご老体がワラワラワラワラ。ところがこの度の御開帳は例年にない寒波と風雨により、さながら第一回目のフジロックのよう。ともすれば一網打尽もやむなし、という危険をはらんだ状況に於いて老骨に鞭打つ人々の情念を高みの見物きめこみます。この作品はまさにそれ。あの場にいた、参加することの意義がある。貴重な映像…出し惜しんでもおりますけれど。人間本来無一物、砕けた足も追われた職も所詮この世の塵芥。ああ、それでも開幕の狼煙があがる。
TIME FREEZE 1995/2007-THE BEST OF ASIAN DUB FOUNDATION-
デビューから10年。5枚のアルバムをリリースしたADFのベスト盤。新曲2曲が追加。
正直、数枚のEPと、アルバム”RAFI’s Revenge”しか持っていないので、彼らの活動の全容を把握するのには、どうしても欲しい、と購入。
「バングラ」の妙なリズムと、節まわしにかねてから惹かれていたのですが、70年代のレゲエに通じる体制をゆるさない過激な姿勢に共感。
プライマルスクリームのボビーや、オンユーのエドリアンシャーウッドのサポートを受けていることかも、そのサウンド、アテティュードの過激さが伺いしれることでしょう。
バングラリズムと、レゲエのDUBをかけあわせた初期の曲の、なんともいえない味わいがよい。
さらに、プライマルのサポートを受けた”Free Satpal Ram”。911事件を経て、激化する環境に抗うかのように屹立し、エドリアンシャーウッドのプロデュースを得て放った”Enemy of enemy”からカットされた曲目、13〜15!
DVといった重々しいテーマを歌わせたら、ピカイチのシネイド・オコナーさん(Universal mother!)を迎えた”Thousand mirrers"に心打たれます。
ロンドンテロ、パリ郊外暴動といった事件に代表されるよう、彼らを取り巻く環境は、決してなまやさしいものではないことが察せられますが、いくつかのメンバーチェンジ(06年Dr.Das脱退!)を経て、なおもがんばり続ける彼らを応援しようではありませんか!
PUNKARA[対訳歌詞・解説・ボーナストラック付き国内盤]
大好きなイギー・ポップが参加!No FUNを激しいバングラリズムで歌います!
これ、最高!イギーがとんがって叫びまくります。
全体の印象からいうと、ちょっと力が抜けたかな?という感じ。
豪華ゲストを加えてPOPになった。それこそ伝統のバングラ風のインストもあるし、なんか余裕、結構楽しめます。
そのむかしパンクは、ジャマイカ2世、3世のラスタファりアンとつながり、激しい反政府ソングを歌ったものだけど、プライマル・スクリームのボビーや、エイドリアン・シャーウッドがADFをサポートするのは、そんな昔を思い起こさせます。
ブリティシュ・レゲエや、DUBの過激な音楽性が、パンクやトリップ・ホップに影響を与えたように、今後もADFはヨーロッパの音楽シーンに大きな影響を与えていくとおもいます。
ま、難しいことは抜きにしたアジアンリズムに体を揺らし、過激なアティチュードを楽しみましょう。