筒井漫画涜本
筒井康隆原作の小説を下敷きに漫画化したものを集めたのがこれ。社会風刺にもならない相当にバカバカしいものもあるが、走り始めたら止まらない筒井の破壊性みたいなものは、案外漫画でうまく表せるようだ。「鬱屈した批評精神」と「突発的暴力性」が筒井の持ち味だが、これはちょっと評価が難しい。難しいことを考えずに読めばそれなりに楽しめると思う。
ひなぎく純真女学園 (2) (リュウコミックススペシャル)
1巻目は「眩しいほどキラキラ」していましたが、今回は色々とドタバタが多い内容となっています。今回の一押しは第1話で、特に必読です。一言で言うと「ほろり」でしょうか。気づけば、この第1話を何度も読み返しました。今回の5つ星はこの第1話に捧げたいと思います。
ナノトリノ―花鳥波絵巻 (3) (Gum comics)
この巻で今まで謎だったお仙さんの過去や黒幕の正体が明らかになります。
巻末には11ページのおまけ漫画等の描き下ろしページもあるので
本誌を読まれていた方でも楽しめる内容になっていると思います。
ただ、もう少し続いてほしかったという気持ちから星4つにさせていただきました。
いろいろ詰め込みすぎて最後は急に終わってしまった感じがあるので
あと一冊分は余裕をもって続けても良いんじゃないかと思いました。
ただ、ふくやまけいこさんの作品を読まれた方はおわかりかもしれませんが、
「ナノトリノ」に限らず他の作品でも最後は急展開を迎えて終わるパターンのものが多いです。
それでも面白いと感じるのは魅力的なキャラクターや丁寧で可愛い作画、
そして今時あまり見かけることのない独特なストーリーにあると思います。
ファンの方に限らずたくさんの方々に読んでいただきたいです。