さよならのブーケ 大切な人の最期にしてあげたい11の物語
著者の本はこれまでにも読んだことがありました。絶対にブレない冨安社長の理念。この本を読むと、そんな社長の想いが社員の方々にも浸透しているとわかります。儀式におわらない葬儀。人と人とのふれあい。こんなにも想いをくみ取れるのかと感動しました。
今回の本は、社員の方々がご自身の言葉でエピソードを寄せています。冨安社長が以前からティアは人を育てる会社だと書かれていますが、本当に素敵な社員がいるんだと思いました。表題にもなっている「さよならのブーケ」のエピソード、自身の成長をあからさまに書き綴っていられます。今の自分に自信があるからこそ書けるのでしょう。そんな彼が遺された奥様にして差し上げたことは私には想いも付かないことでした。感動しました。
他のエピソードもみな心温まるものばかりで、もらい泣きしてしまいました。なにより社員がティアを愛し、冨安社長を尊敬している想いも伝わってきました。こんな会社もあるんですね。
また他の方々のエピソードも知りたいです。是非、第2作目もお願いいたします!
事件現場清掃人が行く
かつて畳の上で死ぬということは天寿を全うし家族に看取られながら
安らかな最期を迎えることを意味していた。
しかし今日において現実はその意味を甚だ異にしている。
トラは死して皮を残すというが人は死して途方も無いシミとなる。
そして著者に代表される特殊清掃人が超人的な労力で痕跡を消し去ってゆく。
作業の代価を係累が負担してくれればよいが、手を挙げる者が誰もいないときは
大家が負担せざるを得ない。此処に至って死は悼まれる対象ではなく
厄介な災厄でしかない。このような死の尊厳を誰が守ってくれるのだろうか。
淡々とした筆致が却って凄惨な仕事現場と酸鼻を極める作業の内容を印象付けて
いる。極力感傷を排除することで著者は精神のバランスを保っているのかもしれない。
あなたが今ここで死んで気づいてくれる人はいるだろうか?
独りなら畳の上で死んではいけない。
人材派遣のことならこの1冊 (はじめの一歩SERIES)
この種の本の中で、わかりやすく具体的な説明になっていると思います。法律用語に慣れていない人、初めて派遣を受け入れるが、労務関係のことはさっぱりわからない等といった方々には最適の本だと思います。
この本である程度慣れて、もっと深く知りたいと思ったら、次のステップに進むのでも十分ではないでしょうか。
ウェディングストーリー 大切な人に会いたくなる結婚式の物語
Amazon Vine 先取りプログラム™ メンバーによるカスタマーレビュー (詳しくはこちら)
結婚式でおきた奇跡のような12の物語。
確かにひとつひとつが宝石のような、
感動の12の物語が記されていました。
しかしご本人によると、
私のプランナー人生の中で印象に残っているお話と、
「全国の仲間のプランナーたちが創った」・・・。
全部、この著者の方の体験談ではないのか…。
でも、感動はホンマモンなのでいいではないか。
未解決事件(コールド・ケース)―死者の声を甦らせる者たち
未解決事件をボランティアで解決するヴィドック・ソサエティの、誕生から最近までが書かれている。
純然たるノンフィクションである。
そして、彼らが解決に導いたいくつかの事件の、捜査と解決に至る過程が、詳細に描かれている。
ミステリマニアのひとりとしてだけではなく、一市民として、非常に興味深く読んだ。
そして、ヴィドック・ソサエティの中心だった三人と、その崇高な志に感動した。
日本にも、このような組織があったら、と思うし、また、公的な組織であったなら、とも思う。
ただし、ひとつの事例がとびとびの章になっているのはいただけない。
かなりのペースで読み進めないと、前のことを忘れてしまう。
原書に忠実、というのは大事なのだが、ここは事例ごとにまとめる、という編集をしても良かったんじゃないかな。
マイナスポイントはそのくらいだ。
文章も読みやすいし、とにかく本書の内容、この組織の存在は、もっと知られていいんじゃないかな。