てんかん学ハンドブック
てんかんの診断・治療・長期管理について症例を挙げながら解説しているので、入門書としては当然のことであるが、一般外来の範囲でてんかんを診療することのある医師にもすすめられる。こういう分かりやすい解説が何故学生時代の教科書に無かったのだろうと不思議に思うほど簡潔にして明瞭。
鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫)
「鍵」:病をおしても郁子との喜びを優先する自虐的な老人。
瘋癲老人日記:死んでからも颯子(嫁)の足の下にいることを妄想して恍惚となる老人。
「鍵・瘋癲老人日記」は、「痴人の愛」「春琴抄」「お国と五平」の延長にある、女主人に仕え、踏みつけられることにある種の喜びを感じる男の痴情の世界。
知られざる万人の病てんかん (医学教養新書)
てんかんだと思われる偉人について書いてある部分は、
いろんな症状がありながらも、偉業を成し遂げたことにとても勇気付けられました。
ただ、1点表現が気になり著者へ抗議したい気分です。。。
ジャンヌダルクが発作を人前に曝すことなく汚れなき乙女として生涯を閉じたという文章があり、心無い言葉だと思いました。
その他については、基本的なことがわかりやすく書かれていて参考になりました。
モンタナ神経科クリニック物語―アメリカ僻地医療の素顔
四方山話としては結構面白いし、アメリカに行くことを考えている人には前半部分は体験談として結構やる気の出る話かも。参考にはならないと思うけど。日記的要素が多いから、肩肘張らずに読むべし。
プリンス~英国王室 もうひとつの秘密~ [DVD]
このDVDを見て、初めて知的な障害を抱えた王子がいたことを知りました。
そして、20世紀初頭という時代の中で、王家という特殊な一族であるがゆえに、一家族としての苦悩を隠さなければならなかったということも知りました。
メアリー王妃は、他の本でも子どもに対する関心は薄かったと書いてありますが、高貴な生まれで自分自身が乳母に育られていたら、自分の子どもであってもどう愛情を表現すればいいのか、考えが及ばなかったのでしょうね、きっと。
一方、乳母のララさんは、本当に前向きにジョン王子を支えて愛して教え導いていて、あの献身的な姿には胸を打たれます。
このような歴史に隠された物語は、今の現代の真実を知ることにもつながる、重要なことのように感じましたし、この後、エリザベス2世女王につながる歴史ももう少し掘り下げて学びたくなりました。