HIS 机二つ、電話一本からの冒険 (日経ビジネス人文庫)
一昔前(といってもまだ10年位前)HISと著者の
名前はベンチャー企業、起業家の代名詞でした。
この本は当事者による自伝&経営論です。
内容は大雑把に分けると以下のようになります。
・旅行業を始めたきっかけ&理由
・創業期(店頭公開前まで)
・拡大期(店頭公開後~現在)
・起業家を目指す人へのメッセージ
25歳で会社始めて、業界大手の一角に
のし上がってきた人の言葉です。
やはり説得力は十二分にあります。
当然、こういう本である以上、どうしたら
起業できるのか?とか会社が大きくなるのか?
という部分が出てきますし、読者の興味が
一番大きい部分でしょう。
ですが、特別なことは特にしてないのです。
詳しいことはネタバレになるので書きませんが
以下の言葉が著者の考えを最大限に示していると
思います。
【みんながハッピーになれる事業は必ず成功する】
正直、細かい部分(会社立ち上げ後、どの様に
営業を行っていったのか?、スカイマーク立ち
上げの裏側等といった)つまりHISという会社の
動きについては物足りない部分があります。
ですが、自分の成功を鼻高々に語るわけでもなく
愚直に(常識的に見て)当たり前のことを説く著者
の姿勢には好感を持ちました。
100年に一度のチャンス
思わず目を引いたタイトルに、ビッグなHIS創業者澤田氏、国際経営コンサルタントとして活躍している浜口直太氏、そして経済ジャーナリストの浅井隆氏の3名の共著ということで思わず手に取りました。3名の対談形式書かれていて、一挙に読める本でした。日本で海外事業を大きく展開する内容などこれからのことも満載です。大変満足しました!
思う、動く、叶う!―限界を突破するエネルギー
エイチ・アイ・エスやスカイマーク エアラインズの創業者である
澤田秀雄氏の「志」と「行動力」に注目した1冊。
氏は著書の中で常々「思えたら80%成功している」と述べています。
「能力」も大切だけどそれ以上に「感覚」や「運」といった
精神的な部分の大切さを説いていたのが印象的でした。
そのため、本書を通して目に見えない心の状態の
影響力を伺い知ることが出来ます。
■印象に残ったフレーズ
人の弱点に目がいきがちだが、それを注意しても直ることは難しく、
むしろ反発を招いたり自信を無くしてしまうことになる。
だから、思いきって弱点には目をつぶり、
いい所だけを見て育ててくこと。
人間の感情は「喜」の時に本人のプライドに熱い刺激を
与えることになるから、いい所を見つけて、徹底的に伸ばして、
褒める事が、能力を引き出すことになる。
■著者プロフィール
澤田秀雄(さわだ ひでお)
1951年生まれ。
高校卒業後、旧西ドイツのマインツ大学に留学。
在学中は通訳や旅行ツアー開催といったアルバイトで稼いだ
資金を元手に、50ヶ国以上を旅する。
80年:新宿にて旅行会社(現 (株)エイチ・アイ・エス)を設立し、
格安航空券販売を行う。
95年:店頭公開。
96年:スカイマーク エアラインズを設立。
既存の運賃の半額というサービスを打ち出す。
99年:エイチ・エス証券の株式を取得し、代表取締役に就任。
エイチ・アイ・エスは現在業界5位、海外旅行だけではJTBに次ぐ規模を誇る。