HOT CHILI PAPER Vol.51(DVD付)
まず表紙の皮ジャンでバイクというのがツボにハマって即買いしましたが 中も素敵な写真です。「映画は映画だ」の特集もあり ジソブ堪能できました〜 お宝の1冊!
オペレッタ狸御殿 プレミアム・エディション [DVD]
チャン・ツイイー、オダギリ・ジョー、待ってました。
オペレッタというタイトルと、アンチ・リアリズム、別名
「分けのわからない映画」耽美的な作風を旨とする、清順監督
ですから、一応、予想はしていましたけど、おん歳、80歳で
ここまで、サイケな映画を撮るとは、予想外です。感服します。
しかも、エロスとタナトスが仕込まれていて、これも哲学的、
絵画的、象徴的。でも、ミュージカルで楽しい。
チャン・ツイイーを期待していましたが、期待を裏切らない
耽美な美しさ、映像美でした。
もちろん、商業的に成功する映画とは、とても思えません。
こんな映画は、万人受けするはずはありません。
寝るヒトは寝ます、確実に。カネ返せって叫ぶヒトもいるはず。
でも、いいのです。万人受けする映画は、えてして・・。
書割とCGを多用し、観るものの度肝を抜きます。
日本的な錦絵を背景に、
御伽噺というか、昔話というか、狸御殿を背景に、
狸のお姫様と、人間の若様の悲恋を、歌舞伎というか、舞台と
いうか、オペラというか、色彩も鮮やかに、抽象絵画のごとく
すんなり描くその、頑固さ、美意識の強さは、比類がありません。
日本の映画作家は数々あれど、鈴木清順監督ほど、様式美、
観念、耽美な作家も、少ないです。
みんなにお勧めする映画ではありませんが、はまる方には、
はまるかと。
薬師丸ひろ子も好演。平幹二朗は、彼お得意の、蜷川マクベスばりの、
驚愕のメイクと演技で魅せます。
つまり、変な映画ですが、こういうのも総合表現芸術として、
「あり」なんだな、というのをよくわからしめてくれます。
仮面ライダークウガ
はっきり言って楽しいです。私的には『☆5つ』あげたいです。
しかし、冷静に『分析』してみると、
『クウガ』が好きな子供にとっては、操作は難しいですね。
子供にとっては『アギト』の方が、操作は楽でしょうし。
何気に『格闘ゲーム顔負けのコンボ』とかがあります。
ゲームに慣れていて、『クウガ』が好きとなると、
どうしても、対象年齢6歳以上とかになりそうですから。
ともあれ、おじさんの感覚から「ゲームとしての出来」は悪くありません。
はっきり言って『アギト』より面白いです。(知らない人でも遊べます)
難点は原作との連携が甘かったのか、グロンギが『メ』で止まっています。
『ゴ』の怪人や『ン・ダグバ・ゼバ』が使えればもっといいのですが。
転々 プレミアム・エディション [DVD]
実は邦画独特の『間』が嫌いで邦画自体を余り観ない。
しかしこの作品に限って言えば今回ばかりはその食わず嫌いが勿体ないかも。
正直、エディターレビューを読んだ上でさして期待もせず鑑賞した。
「ただ東京の下町を歩くだけ」の内容にこれといった興味をそそられなかったからだ。
しかし意に反してなかなか良かった。
確かに『間』はあるが他の邦画に見受けられるダレて無駄な『間』では無く、あるべくしてある『間』である。
つまり『間』の使い方が絶妙。
そして東京の風景。
路地裏、児童公園、寂れた夜の時計屋、東京の狭い空しか見えない狭いビルの狭い屋上。
なぜこんなにも捉え方がうまいのかと思う。
なぜか懐かしく思えてしかたなかった。東京生まれでもないのに。
日本人が置き忘れてきた、と言うと言い過ぎかもしれないがバブルと供に消えていった(正確には消えてしまったのではなく時と供にどこかに潜んでしまった)なにかがこの作品にはある。
最初、欝陶しく思えた三浦友和の長い後ろ髪でさえ最後にはしっくり見えてくるから不思議だ。
深夜ドラマ「時効警察」の雰囲気が好きだった人には勿論、日常の些細なことに苛々し疲れきっている現代人に特にお勧めしたい逸品。