すれ違う背中を
ムショ帰りコンビのシリーズ第一弾は未読だが、それでも十分に楽しめる内容だった。ムショ帰りであることを気にしながら怯えて生きている芭子と、パン屋になる夢をもって精一杯生きている綾香、仲良しの二人の息のあった掛け合いがおもしろかった。また、意欲もなく何をしていいか分からない芭子が、徐々に生きる意欲を見出しながら夢に向かって頑張って生きていく様子は応援したい気持ちになった。
ストーリとしては、「コスモスのゆくえ」が一番好きだった。真夜中に突然電話してきたり、食事をご馳走してもらうのが当然だと思っていたりと無神経なところがあるまゆみ。最初は同情して力になりたいと思っていた芭子と綾香だが、徐々にその気持ちも醒めていく。まゆみの描写がこんな人いるなぁと思えるほどリアルだったのもよかった。
MISIA GREATEST HITS
あたしは元々ファンではありませんでした。
でもなぜかウチにあって聞いてみたら・・!!!
とにかくすごい!!!!!!
歌が上手いのはもちろん知っていましたがこんなにすごいなんて…
特にあたしは3番の「キスして抱きしめて」や9番の「It's just love」が好きです。
ぜひ皆さんにも聞いてみてほしいです。
Mother Father Brother Sister
98年の彼女のデビューからはや8年。
それこそ何回も聞きまくったため、CDを買いなおしました。
今でこそ、大御所R&Bシンガーとして名声を得ている彼女です。自分も彼女の新譜は必ず購入します。しかし、新譜を聞いていると途中でこのCDを、プレーヤーにセットしてしまうのです。
彼女もシンガーとしてのキャリアを着実にステップアップしているのは認めますが、やはりMisiaというシンガーのピークは、本作と「Love is a Message」だと感じてしまいます。
特に本作が出たことによって、いわゆる「ジャパニーズ R&B」なるジャンルでのシンガーが雨後の筍のように輩出されましたよね。
でも、凡百のエセR&Bシンガーには出せない、スケールの大きさを、発売してから8年立ってもこのオジサンに感じさせる意味で、本作は邦楽アルバムの中でもその瑞々しさを永遠に失うことはないでしょう。
陽のあたる場所 [DVD]
エリザベス ローズモント テイラー 実に華やかで普通ならば名前負けしてしまいそうですがこれが彼女の本名でもあります。当時、17歳の彼女はこの名前に負けない程に美しいです!。子役の頃(「ジェーン エア」「家路」「緑園の天使」など)から恐ろしい程の美少女でしたが子役でここまですんなり大人の女優でも十分、通用する女優へと成長をした女優さんも珍しいでしょう。共演は当時29歳だった端整かつ甘いマスクの2枚目俳優のモンゴメリー クリフト。若い頃はただのひょろい兄ちゃんという印象でしたが、20代後半の彼は大人の男の魅力が増して本当に凄い男前です。彼女が裕福な富豪の娘を、彼が貧乏のどん底の青年を演じ、ふたりが出会い物語りが進んでゆく、実に興味深い作品に仕上がっていますね。美男美女を鑑賞をするだけでも買う価値は十分にあるけど更に興味深い名作、更に驚きの超低価格!これは文句なしにお勧めですよ!。
陽のあたる場所 [DVD] FRT-014
自然主義作家セオドア・ドライサーが実話に基づいて書き起こした社会派の作品です。
貧困層から這い上がった主人公の前に置かれた「日の当たる場所」は誰もが望んで止まないものでしょう。
原作が「アメリカの悲劇」と題されている通り、過去を変えられないのなら「抹殺」してしまおうとする主人公に、ある意味同情を禁じ得ないのはアメリカ社会の成功の甘い誘惑かもしれません。
元恋人の死を前にして己の死と向き合い受け入れていく主人公、観客も正義とは何か、正しくあるとは何かをともに考えざるを得なくなります。
特筆すべきは演じたリズの輝くばかりの美貌、モンティの陰りある美しさでしょうか。
モンティにぞっこんだったリズとの共演で二人の共演シーンはある彩りを感じます。
かたや被害者役のシェリー・ウィンタースはこの役を得るために万全の備えで臨んだそうでこちらは重厚感を与えています。
まだご覧でない方がおられましたらぜひご覧いただきたいと存じます。一見に値する作品です。