最高齢プロフェッショナルの教え
「プロフェッショナルの教え」は、今まで聞いたことがないようなびっくりするようなものではない。同じようなことを誰かに諭されたこともあるし、中には自分で実践できているようなことも書かれている。
にもかかわらず、「プロフェッショナルの教え」に説得力があるのは、彼らの実績と顔つきによるものではないだろうか?
各々の実績は非常に輝かしいのだが、一番の実績は80歳を超えてなお進化し続けようとしていることだ。そして顔つき。掲載されている写真の眼光はどれも老人のものではない。
人選もいい。ピアニストや落語家というような、いかにも花形職業だけではなく、ライフセーバーやDJ、ギター職人、洋樽職人等、職人気質の人たちも採りあげられている。
しかしながら、わずか15ページに実績と写真を載せただけで「プロフェッショナルの教え」の説得性を高めるのには限界がある。15ページに「最高齢」の人生を収めきることはできないはずだ。
老子・荘子 (講談社学術文庫)
老荘思想はとても奥深く、とくに「老子」は適切な案内なしには、何を言っているのかさえ、つかみにくい文献です。
本書は、そんな老荘思想の背景や思想の概略を解説した上で、「老子」「荘子」の訳文と解説を丁寧にしています。
翻訳は部分訳ですが、初めて、老荘思想に触れるには、こういった編集はむしろとても有効なものでしょう。
老荘思想の歴史やその後の思想界に与えた影響まで網羅されていますので、老荘思想の格好な入門書となっています。