CRAZY KEN BAND in Honmoku Red Hot Street Heat 1 [DVD]
2005年9月3日、CKBのまさに地元・横浜市の本牧市民公園野球場に10000人の観客を集めて行われた野外ライヴの熱気を真空パック。冒頭、メンバーほぼ全員が“横山自動車”のツナギ着用のうえ、バイクに乗って登場(トロンボーンのわかばさんのみ欠席。ピンチヒッターはMOON DOGS、古内東子、Kiroroなどのバックで活躍の“Atsushi Ogino”さん)。やっぱり通常の屋内でのライヴとは違って、なんともいえない解放感がありますねー。選曲も「BE A HERO(横浜ベイスターズ応援歌)」「いいね!横浜 G30」「せぷてんばぁ」「本牧ビーチ・フィールド」など、“地元”“野外”そして“夏の終わり”を意識したものとなっています。キーボードの高橋さん=ヨン様、フワッとしたパーマに薄いサングラス、そして微笑みと、これはまさにヨン様(でも今は“トシちゃん”です)。愛子ちゃんも野外だからなのか、いつにも増してなまめかしい艶姿。そして剣さん、「涙出てきそう!」と言いつつ、実にうれしそうな感じが伝わってきますよ。
なお、DVD本編はトータルで約2時間半。約27分のおまけ映像は、当日の会場周辺の様子や、CKBの前に演奏した、剣さんがリスペクトするCHIBOさん(現役感がすごい!)率いるThe MOJOS―ガーちゃん、信也さんも在籍―のライヴから、本当にちょっとだけ(もっと見たかった!)、“Soul Punch 2005”ツアーから、大阪・札幌・新潟でのラフな感じの映像、そして(武道館での追加公演を目前に控えた)剣さんのコメント、といった内容となっております。
Future Breeds
1stMake Up the Breakdownでは超絶キャッチーなメロディと前のめりなダンス・ビートで話題となったHOT HOT HEATも、その後2nd・3rdと進むにつれ本国での売り上げも下降気味となり、作品自体も若干迷走気味な印象が広がっていました(個人的には2ndはかなり好きなのですが…)。
レコード会社も再びインディーに戻り、3年振りとなるこのアルバムです。
この流れで言うのも何ですが、メチャメチャいいですこれ。
と言っても、1stの超絶キャッチーなメロディを軸にした構成ではなくなっているので悪しからず。
何よりも、リズム面が相当強固になっています。5/4拍子のタイトル曲「Future Breeds」、激しい緩急の中を自由自在にベースラインが行き来する「Implosionatic」、ファンクの匂いを感じさせるニューウェーブ風味な「Zero Results」あたりは、バンドの大きな飛躍を感じさせてくれます。
まあ、一方で「Goddess On The Prairie」なんかはとってもポップなので、昔の彼らが好きだった方もご安心を。
流行に流されず「ただのポップなバンド」に留まる事を拒んだかのようなこのアルバム、お薦めします。
Happiness Ltd
2ndの『ELEVATOR』と同様、第一印象は地味な感じがするものの、噛めば噛むほど
ハマってゆくスルメアルバム。
80年代ロック風の「ダサかっこいい」テイストを微妙に散りばめながら展開する、独特な
ポップ&ロケンロール具合は、方向性こそ真逆ですがTHE HIVESのようなエンターテイナー性を
感じさせます。
また、スティーブ(vo)のシャクリ上げるような唱法や、美メロなのにヒネくれた楽曲の数々は
日本ならばムーンライダーズあたりを好きな方にぜひオススメしたい次第です。
HOT HOT HEATが、ライダーズ同様に、大ヒットはなくとも息の長いバンドでありますように…。
いや、売れてくれるに越したことはないんですけどね。