ギボギボ90分!―と学会レポート
この本は一言でいうと、あとがきであるように、宜保さんは「実は特別な人物である。」ということに尽きます。もちろん、霊能者という意味で特別であるわけではありませんので、あしからず。え、じゃ、「霊能者」じゃないなら、単なるおばさんじゃないと、私もこの本を読むまではそう思っていました。実はこの偏見にこそ、彼女の霊能力の秘密のすべてがあったことが、わかります。まさに、目から鱗です。
そして、彼女の真の意味での「特別な」能力はとはなにか?そして、その「限界」はどこにあったのかは、直接、読んで確認してみてください。そして、昨今のテレビ番組の安直なつくりを考えれば、彼女には「霊能力者」ではなく、「健康情報番組」のディレクターもしくは、放送作家であったら、昨今のような事件はおこらなかっただろう。その才能が、こうしたまっとうな分野にいかされず、(そうであれば、彼女は先に書いた「限界」に突き当たることもなかったと思われる)、最後には、その「霊能力」ですら、安直なテレビのつくりに流されてしまったことを惜しまずにはおられません。なんと、彼女のような天才にして、その天職を得ることの難しいことでしょう。彼女の冥福を祈らずにはおられません。