激走 福岡国際マラソン―42.195キロの謎 (小学館ミステリー21)
面白かった!
マラソンというスポーツはたいへんメンタルなものであり、ランナー同士の熾烈な「駆け引き」があるということは知っていたが、それを見事にミステリに仕上げている。
福岡国際マラソンというまさにマラソンランナーにとっての「晴れ舞台」を背景に、レースそのものの展開がミステリを構成するという趣向は新鮮だ。
そして同時に、マラソンというスポーツの「素晴らしさ」と「怖さ」をともに伝えることに成功している本書は、すぐれたスポーツ小説でもある。お買い得です。