ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ
この本では複数の人の対話によって、1人1人では思いつかなかったような創造的なアイデアが生まれて来る事を伝えようとしております。その特徴を本文では以下のようにディスカッションと対比して説明しております。
ディスカッションはピンポンの様なもので、人々は考えをあちこちに打っている状態だ。そしてこのゲームの目的は、勝つか、自分のために得点する事だ」。補足すると、人は自分の意見を正当化する姿勢をとり、他人の意見を排除しようとします。
これに対して、対話では、人を納得させる事や説得する事はやっていけません。お互いの意見をよく聴いて理解出来れば、別の方向へもっと創造的に動けるかもしれないと言っております。
このようになるには、対話できる状態、つまり、かなり長い間、対話にグループとして取り組んでいて、人々が互いに懇意になっていれば思考やコミュニケーションは同一の方向へ収束させようと努力します。この対話には「ルール」というものは有りませんが、例えば役に立つある種の原則を覚えると良いかもしれません。例えば、話す機会は誰にでも均等に与えるというようなものです。
会議が絶対うまくいく法
自分が何かを決めるときは、自問自答する人もいるでしょう。
これと同じように、組織が何かを達成するには組織の内部で
コミュニケーションを取ります。その際に必要になる会議の
進め方のベストセラーが本書です。
会議の成功基準を明確に、と挙げられたのが結果とプロセス。
OutputとProcessであり、残念ながらInputが軽視されかねない。
私としては、事前準備や心構えを含めたInputも重視したいね。
以下に、本書で得られた、ファシリテーターとしての動き方を
記します。
○Input
・主催者と事前に会議の議題と討議方法を確認すること。
→以前、ある官公庁関係の会議で、議長が事務局に
「聞いてない」と怒らせていました。いやはや、
実際にしていないときのリスクを見せられました。
○Process
・ファシリテーターは交通整理であり、召使いである。
→さじ加減が難しいですね。結局、慣れしかない?
○Output
・フィードバックをもらうこと。復唱した上で、
「どうすればよかったか」を聴くこと。
→フィードバックを貰うだけでも十分効果がありますが、
さらに助言も参考のためのほしい。岡目八目とも言うし。
とたんにものごとが動き出す! 頭のいいコンセンサスの取り方
「ファシリテーション」とか「会議術」といわれると
かなりカタい内容をイメージしますが
この「とたんにものごとが動き出す!」はタイトルからして
非常に手に取りやすい本でした。
小難しい専門用語は抜きにしたスーッと頭に入ってくる文章で
なおかつとても身近な対立の事例がとりあげられているので
「そうそう。いるいる。こんな人!」「よくある話だなぁ」と
“自分ごと”としてとらえることのできる内容。
また仲間でハンバーガーショップを立ち上げるという
ストーリーを用いた合意形成のお話は、楽しみながら
しっかりコンセンサスづくりのエッセンスが学べて面白かったです。
NHK DVD ハーバード白熱教室 DVD BOX [DVD]
BOX購入後に、元旦から全話再放送しているのにビックリしました。 1話や2話なら、まだ許せますが、全話ですよ?これを録画して趣味の範囲で見ようという方もいっぱいいるでしょう。 あえてBOXを購入する特典といえば、東大での特別講義やサンデル教授の独占インタビューが見られることと、「形」として残しておけることでしょう。もしも、東大特別講義までもが再放送されることになれば、このBOXの本当の特典は、サンデル教授の独占インタビューが見れる、ということになってしまう。 東大特別講義の商品も発売されているようですし、このBOXは、いつまでも哲学、学びの問いを求める方向けの商品となるでしょう。私は、ハーバードの学生やサンデル教授の講義の質の高さには、高い刺激を受けましたし、いつまでも残しておきたいものと感じましたので、5つ星です。