NIGHTMARE MAKER 2 (ヤングチャンピオン烈コミックス)
読み終わった直後は、まるで悶々とした結末だった映画のエンドロールをぼーっと眺めている時のような気分に陥った。主人公の内田が作った、夢と現実が交錯する機械を試したことを受けて、その結果として、次にどのような行動を取るのかを赤裸々に描き出した第2巻である。今回は、この機械の影響を強く受けた人物が2人出てくる。この機械に依存し切ってしまい、最終的には夢を現実として実体験するまでイッてしまった人。そして、この機械が与える影響を過大評価し、これを広く普及させることで世界が変わるとまで妄想を逞しくした人である。あくまで夢をディープに追い求める「深さ」と、幅広く追体験させようとする「幅」という、好対照な追及をする人達の登場で、一種取り返しのつかないスケールで話が進み始めている。こりゃあ、確かに止められんわなぁ〜、という極上の「ごちそう」なのであろう。それだけに、人の欲望めいた悶々とした雰囲気が全体に漲っていて何とも艶っぽい。しかも、適度に意地悪な作者らしく「狙われるヒロイン」の展開が静かに進行している。普段は短編でさらっと演出するところが、長編らしい、じわじわ忍び寄ってくる悩ましさでドキドキさせられる。ほんの僅かだがメインヒロインの灯明の心境に変化が訪れているだけに余計ハラハラするところでもある。夢と現実の交錯が、登場人物の分だけ、それぞれの思惑に絡んで蠢く、ある意味ヘヴィでナイスな物語が次の段階へと進んでいる。そして、肝心の官能描写については、もぅ素晴らしいの一言。成年誌と全く以って遜色なく、無いのはムスコさんの直接描写だけである。一応、夢と現実とを区別してはいるが、適度に曖昧さを出しているので興奮度が半端無いことになっており、前巻を軽く凌駕する官能要素のオンパレードである。とりわけ茅野先生の暴走振りが、幻滅してファンが減るか、狂喜してファンが増えるか、というところまでキテいる。
NIGHTMARE MAKER 5 (ヤングチャンピオン烈コミックス)
現実世界では叶わない望みどおりの楽しい夢を見せてくれる
マシンが今や悪夢を生み出すマシンへと変貌。
その悪夢が現実世界を望まない姿へと変えていく物語も
いよいよ終盤を迎えるようです。
物語が始まった当初からの登場人物たちの変遷を見直すと
いいかもしれません。
この悪夢を通して作者がどんなメッセージを送ろうとするのか
次巻が楽しみです。
NIGHTMARE MAKER 4 (ヤングチャンピオン烈コミックス)
ここから、現実の世界にも被害者が出てきます(性的に)
さらに増えていくでしょう
ヒロインもどうなるか分かったもんではないですね。
こういった精神的にきついストーリーを作者は主としてるだろう成人向けでは描かないので
描写や制限が無くなる、成人向けでなら見たいと思ってしまいました。
ただ、エロではなくストーリーを楽しめる漫画では無くなってきてますね。
制限の中でNTRを見てる感じです。
ベルベット・キス ③ (バンブーコミックス VITAMAN SELECT)
佐伯さんに惹かれていく新田さんと自分では気付いていないが新田さんに惹かれているかのさんのすれ違いが目立っていく巻。
暗躍する依子さんはどんな目的があるのか謎。
ついでに終盤佐伯さんも謎な存在になる。
早く次出ないかな
オラが村ぁ平和―パラダイス・メーカー (富士見ファンタジア文庫)
牧歌的なところが評価されてファンタジアで努力賞だそうで。
確かに、ドタバタコメディとは違って、のんびりしたペースで中盤くらいまで進みます(ラストは少年マンガ的になりますが)。その分、本も少々厚めです。
パラダイス・メーカーという副題はつきましたが、『オラが村ぁ平和』というタイトル、著者本人も認める通り、作品イメージとちょっと合ってません。ただ、そうと分かっていつつ敢えてこのタイトルにこだわったらしいので、これはこれで良いと思います。
もう一つ作者も認めている問題は、女性キャラが実質的にアリス一人しか登場していないことです。一人しか出ないなら出ないで、もうちょっと魅力的に描いてほしかったと思うのは読者のワガママでしょうか?
その代わり一番魅力的に描かれていたのは、著者もお気に入りという悪役のハーブです。特に若返る前のハーブは良く描けています。というか、若返らせる必要、あまりなかったのでは?と思います。ハーブはせっかく年を取ったのだから、じいさんの姿のまま、暴れたらもっと面白かったかな。
また、牧歌的路線なので、より風景描写を充実させても良かったのではないでしょうか?
物語の展開は更にゆっくりになるでしょうが、それで良いと思います。