Friendship
2000年に結成30年を記念して、
Klaus SchulzeとManuel Gottschingの2人だけで再結成されたAsh Ra Tempel名義の最後のスタジオ作品。
1曲目は30分の大曲。
1970年とは異なるテクノロジーによってSchulzeがドラムスを再現し、
21世紀の新しいAsh Ra Tempelのサウンドが模索されている。
2曲目は、Schulzeのリズミカルで美しいシンセサイザー、ドラムシンセと、
Manuelのラテンフレーバーの軽やかなギターに癒される20分間。
3曲目のFriendshipでは、一転、冒頭からManuelのギターがひたすら泣きまくる。Schulzeは脇役。
このギターの重さは、Amboss、Schwingungen、Echo waves、Nightdustなどとは明らかに異質で新境地。
Friendshipという言葉とは裏腹に、友人HartmutやRosiを失った人生の哀しみに充ちているようだ。
26分間、Manuelの独白のような内的世界に引き込まれていく。
Ash Ra Tempel
アシュラテンペルはこの1stと「Join Inn」がいいです。
どちらもシュルツェがドラムを叩いているので。シュルツェのドラムは絶対ハマります。
2nd以降はゆるすぎる感じがしたのでやっぱりこれです。
ドラッグ絶対やってて、時間間隔とかおかしくて20分ぐらいダラダラ演奏してるにも関わらず、
展開とか起承転結とか感じさせてしまうのは凄いバランスです。
聴かせます。時間があっというまに過ぎるのだから驚きです。
天才だから無意識になっちゃったんでしょうか。プロデュースのコニープランクの働きでしょうか。
アシュラテンペル以降、音楽界から降りちゃったヘルムート・エンケの暗黒ベースも良いです。
完全に降りてしまったのは残念です。
1・2曲目とも、20分という演奏時間の深い溝に引っ張り込んでいく感じが凄いです。
ドラッグやってないにも関わらず、時間間隔をおかしくされます。
New Age of Earth
なんといっても、一曲目のSunrainを聴くと単調なリズムながら次第に高揚する気持ちになり、アルバムの最後に収録されているNight Dustですべてが終わってしまいそうな虚脱感に襲われる。僅か45分のトリップに正月早々あなたもいかがですか。Ash Ra Tempelというより、Manuel Gottsching の傑作!別ジャケもいいよね。