人生劇場 [DVD]
尾崎士郎の同名小説はかなり映画化されていますが、これもそのひとつ。大正の青春時代をそれぞれに生き抜いた瓢吉(竹脇無我)、吉良常(田宮二郎)、飛車角(高橋英樹)、宮川(渡哲也)を中心に、愛する女性がからみます。167分の長編は、ただストーリーを追っただけという感じがなきにしもあらず。
なかでも田宮二郎の吉良常が一番よく描かれていると思いました。それに演技も光っています。シーンは少ないけれど、瓢吉の父親役の森繁久弥はさすが貫禄充分。
セットの安っぽさが気になりました。だって大きな岩が振動で震えたりしているのですから。
それと作品とは関係ないですが、画質の悪いこと。おまけにリピート機能も省略されているので、同じシーンを繰り返し観ることができません。これで4000円近くとは松竹さんもあこぎやなあ。
狂四郎2030 1 (ジャンプコミックスデラックス)
ジャングルの王者ターちゃんでお馴染みの徳弘 正也の漫画です。
少年誌から青年誌に移って、エロさやえぐさも倍増しております!
最初は単なるエロ漫画かなと思ってたのですが、物語もとても濃く、ハードでなにより狂四郎がとても格好良いです。自分はターちゃんよりもはまりました。ターちゃん好きな方に是非読んで欲しいです。
新たな徳弘 正也が描く世界を堪能して下さい。
攻殻機動隊 (2) KCデラックス
主要登場人物は、主人公「荒巻素子」と分身(デコット)か同位体(ミレニアム・スピカ・アンタレス)で、全部同じ人物です。
ミレニアム=「こうでなくてはいけない。失敗してはいけない。」という自分の中の支配的価値観。中央集権的で、コミュニティの女王になりたがる。
スピカ=研究者。「ヒトに代わる機械生命の研究、又は不老不死の研究」に執着している。目的の為なら、他の同位体を消去する事も辞さない。
アンタレス=他の素子同位体の行動を見ているが、この人も同位体。環と同じ部分がある。
荒巻素子=最善の選択を積み重ね、生き続ける事が目的。そのためには他の魂との融合も進んでする。
悪しき心(ミレニアム)を打ち砕き、(荒巻とスピカが)ひたすら前向きに自己討論しつづけるのを、電脳戦に例えています。
最後にスピカと荒巻素子は目的が同じになり融合しますが、一つになる融合ではなく、お互いを鏡のようにして非対称のまま安定します。自分の中に自分が二人いる状態です。
そして、二人の素子が子供(珪素生命)を育てていくのを、環(もう一人の客観的素子)は見つめ続ける・・・で終わります。
カントの倫理論「それを考えることしばしばにして、かつ長ければ長いほど、常に新たに増し来る感嘆と畏敬の念をもって心をみたすものが二つある。わが上なる星きらめく天空とわが内なる道徳法則」
これと同じ事を、カラーとCGで、コミックの形で展開しているのだと思います。
-ヒトガタナ-(1) (BLADE COMICS)
表紙の主人公の瞳にやられて購入しました
この漫画のおおまかあらすじとしては、
『刀』と呼ばれる武装アンドロイドを用いた犯罪相次ぐ。
政府が組織した『対刀犯罪課』が、それを防ぐために立ち上がる。
そしてその組織の第八班に属す主人公‥《十種(トグサ)》も、半分は人‥半分は『刀』である自分に疑念を抱きつつも戦う‥
といった感じです。
面白いですよ
この手の漫画は ダークアクションファンタジー になるんでしょうかね
バトル&シリアスがメインと言っても過言ではないかと。
絵は上手いです
かなりの実力はあるといってもいい
線がとても繊細で、一コマ一コマを大切にしてる感じが見受けられました。
絵柄としては‥そうですね
漫画家兼イラストレーターの三輪士郎先生の絵柄に似てます。
トーンをあまり使わない、グレーのない白黒はっきりした画面という感じです。
そのせいか、バトルはとても臨時感溢れ、迫力満点です。
カクカクしたりしません。
‥‥
‥ですが、
気になる点が二つ。
これはかなり厳しく見て出た感想ですが、
1、敵の顔がみんな似ている
2、バトルシーンで、誰が(又は武器が)どうなっているのかわからない
です。
1の方はもしかしたら作者の仕様かもしれませんので深くは考えませんが、
2は結構目立ちます。
戦闘に迫力があるとは言いましたが、それはあくまでも全体を見ての事‥
武器が敵を貫いているかいないか、人がどこを走っているのかがわからない時がよくあるので、もったいないなぁと思いました。
ですが、それを差し引いてもこの作品のレベルは高いと思いますので‥
買っても損はないかと。
ストーリーで見てもよし
絵で見てもよし
の一冊です
私は2巻を待ちます。