その時は、笑ってさよなら ~俳優・入川保則 余命半年の生き方~
入川さんの舞台を何度かみたことがあったので、
余命半年の報道に驚いて購入しました。
この人は骨の芯まで役者だなぁ〜と思いました。
ご自分の死まで演出するとは…
自分の心に忠実に今までめいっぱい生きていらっしゃったんだと思います。
だからこそ頭の中と心の中が見事に整理出来ていて
やることはすべてやったんだから後悔なし!という感じです。
やっぱり役者!あっぱれです!
ご自分のお葬式で流すお経はご自分で吹き込んだとか・・・
以前から『舞台裾まで台詞がはっきりと聞こえる』という通りのいいお声の持ち主、
長年の役者人生で鍛えたその喉で吹き込んだお経を、是非聞いてみたいものです。
青春ラジメニア 20周年記念アルバム アニソン玉手箱~ひねくれの逆襲~
ラジオ番組の企画によるCDでありながら、ありきたりな選曲でまとめず
普段ほとんど聴く機会のないような曲でまとめたあたりにかなりのこだわりを感じます。
最近は他社音源を混ぜたオムニバスCDがよく出るようになりましたが、
実は業界の暗黙の了解で半分は発売メーカーの音源を収録するのがならわしとなっています。
という事は収録曲のきっちり半分に他社音源を混ぜたこのCDは
限界ギリギリに挑んだという事なのですね。
未CD化曲/入手困難曲を収録している事で注目のこのCDですが、
実は個人的に大きく評価したい部分は「完全マニア仕様」でない所です。
これがマニア向けであればOPEDコンプリートとかの方向に行ってしまい、
内容は充実しつつも結局はライト層が手を出しにくいCDになってしまうのですが、
このCDの特徴である「1枚で普段ほとんど聴く機会のないいろんな曲を聴ける」手軽さは
マニア層よりはむしろライト層にアピールする気がします。
事実「ライト層」に属する自分も近所のショップで(アマゾンさんごめんなさい)手に取って
ついつい購入してしまったのですから。
レア曲を欲しいマニア層にも好奇心旺盛なライト層にも楽しめる1枚です。
黄門さまと犬公方 (文春新書)
タイトルを見た時点から、すごく気になっていた本です。
この本は歴史学者の方が、物語のおもしろさを、という編集者の側からの注文を踏まえつつ書いた本です。ですから、歴史学者の書く論文や本の文章に慣れている方には、少々イかれた書き方のようにも感じるでしょう。また、歴史小説や歴史小説家の文章に慣れている人には、いちいち「証拠はない」とか書かなくていいから、という感じを受けるとは思います。
しかし、この「学問」と「物語」の間を揺れ動く書き方、そして、著者独特の言い回しにはまる人は、少なくないんじゃないかと僕は思います。
独特の言い回しをいくつかあげると、「ウソツキ!!黄門さまのウソツキ!!」「もはや妄説として、ゴミ箱行きにして良かろう。」
これらの言葉が具体的にどんな文脈で使われていたかは、読んでからのお楽しみ。