ZOO
「ZOO」は私が初めて乙一と出会った本だ。
私のホラー好きの友人に借りて読んでみたのだが、
初めの「カザリとヨーコ」の一行目を読んだ時点ではまってしまった。
彼は紙一重の人間だと思う。
最後の最後まで話の中で乙一が私達に言いたいことが伝わらない、理解しにくい話もあるが、オチというものがあって面白い。
「so・far」が特に好きだ。現代の家族関係について言いたいことがよく伝わってきた。その問題提起をそのまま文章にするのではなく、ホラーとして書けるところが凄いと思った。簡単に言えば、「世にも奇妙な物語」みたいな話だ。
最後の「落ちる飛行機の中で」の展開も予想外で、乙一の世界がまた更に遠く感じられた気がした。
ミステリー、ホラー、ファンタジーなどが好きな人にとっては乙一の存在は大切だと思う。これからは更に彼に期待している。
CMようこ
は坂本真綾さんの曲を聞いてファンになりました。 今回のCDでは、でんこの歌は菅野さんのが歌っていらっしゃると聞いたんですが(本当かな?)他にも、FOMAのCMの曲など(曲名は違いますが)原曲があるようなので(手掛けられている他の楽曲にも。聞いてみたら結構素敵な曲も多いです)探してみるのも楽しいと思います。
完全・犯罪
まあ、ギリギリ小林泰三の短編集になってる感じでしょうか。
う〜ん…
全体的に、濃さがちょっと足りないというか、どの話も「これぞ小林泰三!」というほどのオチになっていないという感じ。
ちょっと、うまくまとまっていない。
話としては面白いのですけどね。
最近、薄い作品が多くなってきたようなイメージでちょっと心配です。
※因みにタイトルからアレを連想していたのですが、読んだ限りでは無関係のようです。
よもつひらさか (集英社文庫)
「よもつひらさか」は悪夢を見ているような薄暗い情景が
眼に焼き付くような作品。
軽く読んで軽く忘れてしまうホラー作品が多い中、
これはまずこの先忘れられないんじゃないかと言うような
一遍です。
美女缶 [DVD]
2005年4月12日に放送の「世にも奇妙な物語・春の特別編」。
この中で放送される「美女缶」の元作品となったのが同名のこのDVDです。
ドラマの監督はこのDVDと同じ筧昌也氏。つまりセルフリメイク。
ドラマとインディーズ作品ということで、大筋は同じでも細部は変わってきます。
もともとインディーズとは思えない面白さのこの作品ですが、
放送とDVD、見比べてみるのはいかがでしょうか。