さらば荒野 [VHS]
西部劇が衰退の道を辿りつつあった'70年代、ニューシネマ・ムーブメントの中から新しいスタイルを持ったウェスタンが登場し「明日に向かって撃て!」や「さすらいのカウボーイ」など、いくつかの作品は伝説となった。しかし、西部劇ファンの間からも忘れられていく、惜しむべき傑作もまたある。「さらば荒野」もその一つだ。
無法者の首領コールダー(オリバー・リード)は、読み書きを学びたい一心で女教師メリッサ(キャンディス・バーゲン)を誘拐する。しかし彼女は、その地方きっての有力者ルーガー(ジーン・ハックマン)の妻だったのだ。怒りに燃えたルーガーは、追跡隊を結成して、後を追う・・・。
と書くと、何やらありきたりな追跡ウェスタンのように思えてしまうが、問題なのはルーガーという男。「フレンチ・コネクション」の鬼刑事ポパイで知られるジーン・ハックマンが演じるのだが、ルーガーは、そのポパイ刑事もきっと唖然としてしまうに違いない、とんでもないサディストなのである。
冒頭、ルーガー夫婦のベッドシーンでは、妻メリッサの顔は苦痛にゆがみ、何と家畜を屠殺する映像がカットバックされ、まるでレイプシーン・・・。妻を単なる所有物としか考えていないこの傲慢な男は、愛するものを奪われた怒りでなく、己を侮辱した者への制裁のために「人間狩り」を敢行するのだ。
一方、無法者コールダーは粗野で無口だが、女には優しい。始めは恐怖におののいていたメリッサだが、やがて旅を続けるうちに、夫にはない優しさをコールダーの中に見出し、惹かれてゆく・・・。
かくて幕を開ける血と硝煙にまみれたマンハント。追跡隊は遠距離からスコープ付きライフルで、一方的に無法者たちを虐殺する。
無法者=「悪」と追跡者=「善」の構図が一瞬にして逆転し、加害者が被害者に・・・。
これは、正義の名の下に行われる、暴力の狂気を描いた映画なのである。
原題の「The Hunting Party」は、「狩猟隊」を意味すると同時に、血に狂った人間たちの狂騒・パーティーも同時に意味しているのではないだろうか。
やがて、生き残りはコールダーとメリッサだけになり、二人は灼熱の砂漠に逃げ込む。しかし、野獣と化したルーガーは、独りになっても、どこまでも追い続ける。そして陽炎の中で響き渡る銃声は・・・。
かつて、開拓者精神とアメリカの正義を掲げた西部劇は、ベトナム戦争を背景に、アメリカの偽善を告発するジャンルへと変貌してゆく。「さらば荒野」は「ソルジャー・ブルー」と共に、ニューシネマウェスタンの歴史に語られ続ける作品であってほしい、と筆者は思う。
いまだDVD化されざる傑作は、まだ星の数ほどあるのだ。
Hunting!!!!
すごくいい。このミニアルバムのいいところは曲がとても激しいので最後まで快感を楽しめる事。悪いところはミニアルバムということで曲も少ないし曲が短いのですぐに終わってしまうところがあるので中身を濃くしたり分数を長くしたら完璧だと思います。
最終考察 うみねこのなく頃に Witch-hunting for the Episode 1-4
すべてのエピソードの根本的な謎をわかりやすく、かつ意味深な文章でまとめてくれたので、非常に興味深い内容でした。特に各エピソードの犯人を「魔法」という概念にとらわれずに人間が行った物として適格にとらえているのでとても驚きを隠せませんでした。それにうみねこのキャラの動機、心情もくわしく載せられているので、より一層うみねこの世界が楽しめると思っています。タイトルの通り「最終考察」と呼ぶにふさわしい本です。うみねこの全てが分かりたいのなら必ず必要になると思いますよ。
危険な公爵を夫にする方法 (ラズベリーブックス)
エヴァはなかなか勝気で頑固なんですが、
まっすぐで自分の心に嘘をつけない女性です。
ジェイリッドはそんな彼女の輝きを瞳に見出し、
父への反発も手伝って結婚します。
ジェイリッドの愛が欲しくて、侍女に教わったセクシーなダンスを披露したり、
馬が乗れないフリをしたりと忙しいエヴァが微笑ましく、
エヴァへの愛を認めることができないジェイリッドも、
彼女の嘘を見抜いたり、白状させようと企んだりと可愛い。
原題「The Hazards of Hunting a Duke」
この作品は不運なデヴュタントシリーズの第一作だそうです。
エヴァの妹やいとこの話にあたる第2作や3作がすでに刊行されているとのこと。
翻訳されて日本で発売されるのが楽しみです。