大人のロック! 2010年 夏号【Vol.23】[雑誌]
ディラン来日公演の記事が少ない。ステージの写真がないのは仕方ない。しかし、セットリストは全くなく、菅野ヘッケル氏のレポート2頁だけ。座談会ぐらいはして欲しかった。公演が3月で鮮度が落ちたとはいえ、本号での扱いにはがっくり。4月のJ.ベック、C.キング+JTの来日公演レポートは文字数こそ少ないが、ステージ写真とセットリストつきだけにディランとの落差が目立つ。
食傷気味の特集もあるが、P.マッカートニーの新しいツァーは要注目。彼のエネルギーには驚く。ストーンズ70年代の特集は新鮮。J.ブラウンのインタビューは新作を深く知る一助になる。写真を見ると彼も年だ。その高齢化問題をハードロックバンドに見る特集は、切実だから興味深く読めた。一発屋ランキングはなつかしい名前が登場し、カラフルな頁構成で楽しい。P.バラカン+亀渕昭信の対談つきで力が入っている。1頁だが日本人アーティストの紹介が始まったのは嬉しい。今月は山下久美子。
広告はForever Youngシリーズが目立つ。私が期待しているL.ロンシュタットの紙ジャケ・リマスター盤の広告はなかった。
All His Hits
クラプトンさんが、影響を受けたアーティストの一人に彼を挙げていたので、CDを購入しました。その男とは、ブルース界 三大キングのひとり「フレディキング」です。クラプトンさんがカヴァーしている曲も収録されているので、このCDを選びました。まず驚いたのが「Have You Ever Loved a Woman? 」今までに聴いた事のない歌声♪ まるで何か威嚇しているようなギターソロ♪「こ、これがブルースなのか...素晴らしい!」これがフレディーさんに対する第一印象でした。そして、BluesBreakers時代のクラプトンさんによるカヴァーで有名な「Hide way」ノリの良いインストゥルメンタルです。それから、「I'm Tore Down」「Onion Rings」「Ful Time Love」等 とても良い作品が収められています。どの曲も「魂」が込もっています。そうです、ブルースは「魂の叫び」なのです。
BLUES GUITAR HERO
いやいや、フレディ・キングのベストは他にも持っていたのですが、多少(Tr.2,5,6,16,18,19〜22)が入ってなかったのと、Gibson の P90 搭載の、かなり年季の入ったメッチャいい音しそうなゴールドトップのレスポールと、恐らく耳をほじくりたくなるような、エロティックかつ、その巨体ごと共鳴体と化している大音量に陶酔しているかのようなギターヒーローの雄姿に魅せられて購入しちゃいました。
以前持っていたものと曲がダブっていたので★一つ減らしましたが、気持ち的には★5つ分です。
Freddie King is a Blues Master
まさにタイトル通りのブルースマスター、フレディー・キングの”69コティリオン・レーベルでの作品。このアルバムはファンク・ブロワー、キング・カーティスがプロデュース、参加している贅沢な作品で、両キングの”歌い合い”が心地よく響き、まさにノックアウトされる。ストレートなブルース・アルバムなのだがインストあり、またクラプトンが名盤”レイラ”で取り上げた(3)のナンバーもありかなりカッコイイ。その(3)なのだがやはりお師匠さんは凄かった。クラプトン・バージョンが青く感じてしまう出来で、キングカーティスのサックスの絡みの凄さが更にブッチギってしまっている。ただギターの音がエコー感が強く、若干浮いている感じがするのは残念だ。しかしそんなことは関係なく全くの文句無しでお勧めだし、買って後悔どころか長く聴ける事は間違いないだろう。イッチャッテ下さいな!
アーサーとミニモイの不思議な国 DTSスペシャル・エディション [DVD]
『チャーリーとチョコレート工場』が面白かったので主人公のフレディ・ハイモアが、ジャケットにデカデカと出ている点で注目していた作品です。タイトルもファンタジー色ぷんぷんですし…。
結果からいって、冒険魂や英雄魂にあふれ、適度のお笑いをはさみ期待を裏切りませんでした。スピード感のあるストーリー展開ですが、いろんな伏線があり、シナリオは相当練ったと思われます。観る者をあきさせない作品です。
特に主人公アーサーがいつも前向きで境地に立たされても決してあきらない姿は、勇気と感動を呼ぶでしょう。
エンドロールの前に出演者がミニモイになってカーテンコールのように出てきます。そこに、マドンナやデイビッド・ボウイ、ロバート・デ・ニーロ、スヌープ・ドッグのクレジットをみてビックリ。さらに監督がリュック・ベッソンだって知ってまたまたビックリ。「こういう作品も作るんだ」と感心しました。
大人も、子供も楽しめる作品ですよ。