薬害C型肝炎 女たちの闘い―国が屈服した日 (小学館文庫)
C型肝炎は、サリドマイド・スモン・HIVなどとくらべ、あまりにも身近な病気だから、かえって「薬害」であることが実感されにくい。
国内で年間3万人がウイルス性肝炎で亡くなっているという。「エイズ治療の技術が進み、エイズではなくC型肝炎で亡くなる血友病患者が急増していた」ことも驚きだ。
テレビや新聞で報道されているわりには本質がわかりにくい問題に、丁寧に答えている。
C型肝炎訴訟についてはいくつか本が出ているが、これが一番おすすめです。
It’s now or never―私は早く、C型肝炎とさよならしたい!
去年の初めから核爆弾のようだった・・、わたしにいきなりc肝疑惑が浮上、
疑惑は感じていたものの、夫が示した新聞によって、疑惑内ということが
初めて解かった・・、大量出血。
敵を知る為にいつも本に頼る、ので本書を必死?で読んだものだった。
元気な時の海外旅行等から書かれてあるので、結構楽しい部分もあり、
闘病の部分になるとやはり大変である。
わたしは既に10年寝込んでいるので、もしも罹患しているとすれば
もう耐えられない、人生ももう本当のおしまいだなと思っていたけれど、
検査結果はシロだった。
けれど、身体的にも精神的にも、何度も長く死ぬ思いをしてきているので、
苦しい闘病生活というのは、難無く理解出来る。
人間誰も生きているのは奇跡、その中でも闘い抜いて生きているのは、
正しく奇跡。
著者の御健闘と完全な御回復を、お祈りしています。
決断 河野父子の生体肝移植
ちょっと読むと、日本の政治史に一時代を築いた河野洋平の闘病記に、河野太郎が肝臓を提供した記録として読まれるかもしれない。私も最初は単なるノンフィクションだと思って手に取ったのだが、本当は、河野太郎氏が後段で書いた、生体肝移植が安易に行われる日本の傾向に警鐘を鳴らし、脳死者からの臓器移植を推進しなければならないということが言いたいのである。
ただ、この本を読むと、河野洋平という本来ならば日本の首相になるべき政治家がC型肝炎にかかり、彼自身を苦しめてきたという事実は、日本にとっての損失であったかもしれないとも考えられる。
ぜひ、一度手に取っていただきたい。