桔梗庵の花盗人と貴族 (SHYノベルス)
<あらすじ>「俺の口を封じておきたいのなら、代償はおまえ自身にしよう」芦名子爵家の嗣子・胤人(つぐと)と資産家の息子である千葉重貴は、最初から互いに反感を抱いていた。胤人は重貴が自分を見るときの侮辱的な視線と態度に。重貴はいつも取り澄ました胤人の貴族然とした態度に。だが、友人の悪戯により胤人がそうとは知らぬままいかがわしい店に入った日、背徳と官能に縛られたふたりの新たな関係が始まる。縺れ合う体と心。辱めを受けながらも、胤人はいつしか快楽を求めるようになり・・・!? <感想>遠野春日先生の貴族シリーズ第7弾です。今回のお話は全体的にしっとりと大人な恋のお話です。受けは世間知らずなうえにとーっても意地っ張り!攻めはそんな受けが気に入らず虐め倒してしまうんです・・でもだんだんと受けを知っていくうちに気になってきてしまって・・そして受けはたまに優しく接してくる攻めに戸惑いを感じつつ・・ふたりのすれ違いがとてもせつなくていい感じです。最後にもっとラブラブなシーンがあったらなぁ・・という訳で星4つです。お勧めの一冊です。
美女と野獣と紳士―愛と混乱のレストラン〈2〉 (二見シャレード文庫)
シリーズ2作品め、傾きかけたフレンチレストランを立て直そうとする、ディレクトール・鷺沼理人×俺様シェフ・久我修司。
クールなエリート然としている外面とはうらはらに、その実、脆くて弱い子供のような理人。それを知ってしまった修司が、ついにつかまっちゃいます。恋という病に。
「食べる」ということは動物が生きていく上で重要なコトであると同時に、一種、官能的ですよね。修司が自分の作った料理を理人に食べさせたい・美味しいと笑わせたい・その口にねじ込んでやりたい・・・と思うのは究極の愛情表現だなぁ。料理人的に(笑)
とにかく、キスだけでここまで引っ張って萌えたBL、あんまり記憶に無いです。キスひとつがものすごくエロティックなので、ごちそうさま!シェフ!って感じで。
あと一冊でシリーズ完結らしいのですが、続きが楽しみ。非常に気になる所で終わってるので…。
乙女の美術史 日本編
おそらくそれほどアクセス困難ではない諸資料から様々なトリビアを拾い上げ、そこに糸を通して一つのストーリーを編み上げていく著者のセンスは、やはり冴えていると思う。大推薦するほどの内容ではないかもしれないが、読んで楽しい。
特に近現代の章、高橋由一に始まり戦前の竹久夢二や高畠華宵にまで延びる線は、まあアカデミズムでも近頃ならOKの展開だろうけど、戦争を挟んで中原淳一や内藤ルネに進み、そこから平然と萩尾望都を取りあげ、羽海野チカやよしながふみ、ヤマザキマリにまで言及しつつ、ある意味で「乙女の美術史」の終焉を示唆するとなると、静かだが大胆で勇気ある構成力だと思った。
余談だが、藤子・F・不二雄の『エスパー魔美』を小学館コロコロ文庫版で読んでいたら、第2巻所収の「天才少女・魔美の巻」でマンガ家をめざしている魔美が「ポーの一族みたいな大けっ作をかくからねー」と言う場面があって、この文庫は初出年なんかを書いてないので別途調べる必要があるのだけど、とにかく『ポーの一族』はものすごく意識されてたんだと再確認した。そりゃ当り前だろうけどさ。
FLESH&BLOOD〈2〉 (キャラ文庫)
舞台となる時代は16世紀のイギリス!タイムスリップでそこへ来てしまった主人公が美貌の青年海賊(しかも船長だ!)に助けられ・・・というボーイズラブじゃなくてもワクワクの展開がたまらないシリーズ第2巻。16世紀の航海の様子や、時代背景も細かくきっちり書き込まれてますし、世界史の勉強にもなってしまうかも?という一度で2度も3度もおいしいおすすめの本です。
ありのままの君が好き (SHYノベルス)
デブでゴリラでしかも身長が2メートル。。そんな外見を裏切る控えめな性格で料理上手!
というデカ受が、格好良い系でエゴイストな攻とくっつきます。
二人の遣り取りが身悶えするほど可愛くて面白くて大好きです。
著者曰く「上級者向け」な話らしいですよ。