桜の木の下
自身最高の売り上げ記録を持つこのアルバム。
それだけ世間が彼女の魅力や才能に注目していたんだろう。
その期待に押し潰される事なく、あくまでも純粋に曲作りをしてアルバムを作り上げた感が好感触。
わざとらしくないのに、どれもこれも心に残る曲ばかり。
なんといっても彼女にしか作り出せないあの世界観が、このアルバムにはとめどなく散りばめられている。
彼女の持つセンスそのものが、惜しむことなく詰め込まれている。
独特の歌いまわしとメロディライン。
あくまでもaikoのヴォーカルが主体となったバンドサウンド。
ガールズ・ロックの新境地ともいえるし、ポップスとしての完成度も高い。
そして何より、歌詞の世界。女の子が感じる恋の切なさ、もどかしさ、楽しさ、すべてが盛り込まれてる。
彼女の歌声には、王道じゃない魅力がある。
世間一般的には歌が上手い部類には入らないのかもしれないけど、ビブラートを使わないあの伸びのあるヴォーカルが、他の人にマネできるだろうか。
絶妙な半音の世界で、寸分の狂いもないリズム感。
この絶対の歌唱力も、彼女の魅力やセンスのひとつだと思う。
これまでに数多くのアルバムを発表しているけれど、一番“aikoらしいaiko”を感じられるアルバムなんじゃないかな。
このアルバムだけはリアルタイムで買って聴いてたって人も多いだろうし、初めてaikoを聴く人にもオススメ。
まさに、「これがaikoだ!」って胸を張って言える一枚。
ポップス史上に残る最高傑作だと思います。名盤。
檸檬 (新潮文庫)
教科書に載っていた「冬の蝿」が作者との出会いだったのだが、同様に習った「城崎にて」に似た印象を最初持ったものだった。しかし、この作品集を読んで印象は一変した。基本的に「写生文」の職人だった志賀氏とは根本的に何かが違うことに気がついたからだ。「蒼穹」に見る暗黒の青空も「闇の絵巻」での暗闇の中に消えていく男の姿も、全ては彼の大脳の中で変換された情景描写なのである。また、「ある崖上の感情」の覗きという普通なら避けて通る題材を借りて、性と死という普遍の真理を同時に描いてみせている独特の感性、さらに使われている言葉が当時の文学作品と一線を分かつユニークなものが目立つ。「紡錘形」、「瓦斯体」などなど。これらも含めて彼の独特の感覚は潜在的に持っていたとされる優れた理系の資質によるところも大きいのではないかと思える。
桜の季節がやってくるが、また「桜の樹の下には」を思い出すのだろうか。憂鬱は御免被りたいが、どうやら無理のよう。全く罪な作品だ。
tactics(13) (アヴァルスコミックス)
主人公勘ちゃんの過去が明らかになっていっています。お母さまとの関係が気になるところです。
tacticsはキャラクターの魅力がすばらしくすてきな漫画だと思うのですが(自分の好みに合っているだけかもしれませんが)、勘ちゃんのお母さんもまた、我が強そうでいて、女性で、母親で、という魅力的なキャラクターです。
ただ話の進み方はちよっとやぼったいなぁというか。せっかくいろいろな出来事が起こっているのに、ひとつひとつの出来事が細切れで解決に向けた大きな勢いが感じられないのが、展開の割に話にのめり込みにくい理由かと考えます。
それでも、もともとtactics好き!前は好きだった!という方は、長年の勘ちゃんの謎が明かされていくので興味をもって読めるのではないかと思います。
絵は(好き嫌いも含めて)あきらめたと言うと言い方は悪いかもしれませんが、一巻からの全体としての話の内容がおもしろいので、続きが読めるだけで嬉しいです。
最後まで読みたい!!そういう思いも込めて星四つです。
ALICE IN WONDERLAND Picture Book―不思議の国のアリス
木下さくらサンの漫画が好きなので購入。
とても可愛いらしいし,カラーなので見やすいデス★
ちょっと値が張りますが,アリス好きにも良いのではないでしょうか。
イラストスタートアップガイドカラーマーカー こだわりたいアナタのための驚異の着彩テクニック解説書 (Comickersテクニックブック)
プロの方はどんな風にコピックを使ってるのかを知りたくて購入しました。
コピック初心者には難しいテクもありますが、知識を増やせたのは良かったと思います。
色鉛筆とコピックの併用は、この本で初めて知りました。
その他のいろんな技法も知る事が出来たので、買って良かったです。