GREATEST HITS
元々は、アメリカ・デトロイト出身の彼女がミッキー・モストにスカウトされイギリスに渡ったことで大成功を収めた。彼女の音楽は、一見ロックン・ロールの真似っこ、フェイクじゃないかと思わせるが、ベースをブンブン唸らす豪快なステージングを見れば、彼女がロックに対して本気だったことが分かる。それでいて、自然と滲み出るあどけなさを合わせもっていたというアンバランスさが、なんといっても彼女の魅力だと思う。後のランナウェイズはカッコイイお姉さんたちを演出していたが、スージーは見た目からして、かなり幼い感じで、なのに、あのド派手なステージングをするのだから、人気が出たのも当然のことだろう。
そんなスージーの鳴らす音はやはり避けて通れない魅力があり、オリジナルアルバムを全部集めるまではいかないが、お手頃価格のベストで聴いておく価値は十二分にあると思う。
僕たちの洋楽ヒット ベスト・オブ 70’s/1970~79
私のような50代のオールド・ロック・ファンにとって、このような1970年から79年にかけての名曲の数々が集大成されているわけですから感激ですね。
「黒い炎」は、ブラスロックバンドだったチェイスの大ヒット曲です。4本のトランペットのハイ・ノートがとてもきまっています。高音のサウンドは、聴いている者に快感さえ覚えさせます。当時、同様の音楽を演奏していたトランペットのメイナード・ファーガソンのサウンドを思い出しました。
A.O.R.の代表的な歌手といえばボズ・スキャッグスですね。「ウィアー・オール・アローン」のように都会的なロック・バラードが多く、ロックにお洒落を持ちこんだ男といわれています。TOTOの演奏も今聴いてもなかなか素晴らしいですね。
スリー・ドッグ・ナイトの「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」、 シカゴの「サタデイ・イン・ザ・パーク」、アメリカの「名前のない馬」など、1970年代初頭を飾ったロックの名曲に再び出会えった歓びに感謝しています。
ニルソンの「ウィザウト・ユー」も沢山カバーされているので有名ですが、いつ聴いても名曲だと思いますね。
オリビア・ニュートン・ジョンやベイ・シティ・ローラーズのように当時大変な人気があったアーティストの歌声を聴くたび、私達の世代の「ナツメロ」だなあ、と思っています。
このCDは、あの頃青春を送った人達への時を越えた素晴らしい「贈り物」と言えましょう。
ロック・スピリット
とにかく有名どころを手当たり次第聴きたいなーと思ったのでこれは良かった!!今まで買った編集物のアルバムでは一番気に入りました。ほとんどがCMやら何やらで使われたこともあったせいか聴きやすい!これはお得です。
そんな私が一番ええな〜と思ったのは(何故か)DISC:2の“TAKE IT EASY”。普段アルバム単位でこういう系のは聴かないけど、たまにはいいなぁ〜…
グレイテスト・ヒッツ
「悪魔とドライブ」や「キャン・ザ・キャン」などで知られる女性ロッカー、スージー・クアトロによる一連のヒット曲を収めたベスト盤です。リアルタイムの記憶ではイギリスのヒットチャートを賑わして日本での人気に飛び火したので、てっきり英国出身の人だと思い込んでいましたが、実際は1950年生まれで米国ミシガン州はデトロイト出身です。どうやら2007年のいまも活動中とのことです。
長い金髪を振り乱し独特のダミ声でシャウトする女性ロッカーと言えば、ジャニス・ジョプリンが先輩としていましたが、スージー・クアトロはそのワイルドな魅力に加えて、ビジュアル的にも衝撃を与えました。黒の皮ジャンのツナギを素肌にまとい、小柄な身体にフェンダーの大きなベースをブン回すというスタイルは当時としては前代未聞。特に多感な少年に色々な意味で刺激を与えたことは言うまでもありません。これは勝手な想像ですが、スージー・クアトロの台頭で刺激を受けて、後の「ランナウエイズ」や「プリテンターズ」などのガールズロックグループが生まれたのではないかと思います。やはり70年代初頭にメジャーデビューしたオリヴィア・ニュートンジョンが清楚な魅力を振りまいたのと、かなり対照的な存在でした。
収録曲は「悪魔とドライブ」「キャン・ザ・キャン」「48クラッシュ」「ワイルド・ワン」などのお馴染みのヒット曲から「キープ・ア・ノッキン」なども含めた計20曲で収録時間は約70分。こう考えると当時はアルバムよりもシングルカットがセールスの中心だったんですね。