のんちゃんのり弁 通常版 [DVD]
本作の上映時間は2時間だが、特にドラマティックな展開がある訳でもなく、多様な登場人物の普段の生活
を乱す、ひとりの女性を描いた作品だ。
松竹の市井映画といえばそうだが、でも大船・蒲田調じゃない。ストーリーはどっぷり平成だからだ。
グータラ夫に愛想を尽かした妻が、小さな娘と家を出て、墨田区の京島にある実家へ舞い戻る。
そして自分の母親や同級生、街の人を大いに騒がせて、最後は自分の夢にまい進する。
この感情移入できない主演を務めた小西真奈美は素晴らしかった。
ストーリーが進むにつれ、誰も応援しなくなるような突っ走りキャラだからね。
これは柴又へ帰るたびに、さくらを困らせた寅さんの行動にも似ている。
すぐに恋に落ちてしまうのも同じだ。
でも、寅さんはどこまでも憎めないのに対して、小西演じる小巻には「反則」が多い。
恋するのは自由だが、これは明確に不倫だ。実際邪魔がなければコトも済ませてしまったわけだし・・・。
とにかく可愛い娘を手放したくないゆえに、かえって娘の心を不安にさせてしまう。
挙句の果てには、岡田義徳演じるダメ夫と娘の前で大ゲンカ。これだけダメな母親もいないだろう。
でも、最後は自分の夢を叶えてしまうあたりが、やはり平成流だと思うのだ。
緒方監督の手腕は確かであり、俳優たちも最上の芝居で応える。作品としては良くできている
のだが、観客はこの結末を望んでいたのか、といえば、ちょっと違うかも、という感じだ。
一応夢が叶うのは、設定上5年くらいの間を置くとか、少しヒネリが欲しかったなあ・・・。
特典ディスクにはメイキングと舞台挨拶、それとレシピが収録されている。
星は3つです。
ロデオ
このCDに収録されている曲は全て映画主題歌になっています!
私のお気に入りは「ロデオ」です
スネオヘアー得意の疾走感溢れる曲
歌詞はとにかく毒吐いてます 笑
でも最後にはどこか希望が見えてくるような感じです
新装版 のんちゃんのり弁 下 (モーニングKCDX)
昔の単行本(全4巻)のうち1、2巻だけ持っていたので、下巻のみ買いました。舞台となっている墨田区京島近辺のカンジ(人柄、風景)がすごく良く書けてると思います。一言で言うと「あの辺だと、ありそうなハナシだな〜」というところでした。
のんちゃんカワイイ!